Fallout1~Get wind of something
礼としてもらった金を持ってイグアナ串を買いに行く。
ここでもやはり水の事ならWater Merchantsに聞けと言われた。仕方がない。
時間も遅いから、腹が膨れたら一休みするとしよう。
Vesper「ほら、Dogmeat。串から外してやるから、ゆっくり食え。」
Dogmeat「わふっ!」
Ian「お前ってさぁ(もぐもぐ)」
Tycho「なんだかんだ言って優しい男だよな(もぐもぐ)」
Vesper「・・・うっせぇ野郎どもだな・・・」
南にあるWater Merchants地区へやってきた。
なんだか気になる旗印があったが、まずはWater Merchantsのオフィスへと向かうことにしよう。
それにしても水を牛耳るって、どういうことなんだろうな。
オフィスに入ると、部下にあれこれ指示をだしている女性がいた。
Vesper「あの、はじめまして。ウォーターチップについて、何かご存じではありませんか?」
Water caravan「ウォーターチップ?ああ、昔Vaultで使っていた水質浄化チップのこと?」
ここに来て、初めてウォーターチップがなんであるか正しく理解している人間に遭遇した。
水商人の名は伊達ではないらしい。
Water caravan「まぁ、この町にはないね。VaultかNecropolisくらいの設備じゃないと役に立たないし。」
Vesper「Necropolis?そこにはウォーターチップがあるんですか?」
Water caravan「憶測にすぎないけど。前に水の配達を持ち掛けた時に、断られたのよ。今時、水がいらないなんて言うやつは頭がどうかしてるとしか思えない。」
Tycho「でもNecropolisは申し出を断った、と。」
Water caravan「そう。だから自前の浄化装置を持っているんじゃないかと睨んでいる。」
Vesper「ふむ・・・。」
考え込んだ俺にWater caravanが声をかけてきた。
Water caravan「で、あんたは水が必要な訳?」
Vesper「え?」
Water caravan「金さえ出してくれれば、あんたの住んでいる町へ水を運んでやるよ。」
Ian「どうするんだ?Vesper」
Vesper「いくらかかるんですか?」
Water caravan「ま、場所にもよるけど2000ドルくらいかな。」
Vesper「(そんな金はない・・・。値切ることはできそうだが・・・)うーん。」
Water caravan「あ、あとキャラバンを出すわけだから、レイダーとかに後をつけられる可能性があることも了承しておいて欲しいのよ。」
顔を上げるとIanとTychoが少し心配そうな顔をして俺を見ていた。
確かに危険な賭けかもしれないな・・・。ふとミュータントの通信記録に書いてあったことを思い出す。
Vesper「どう思う?」
Tycho「この間の事があるからな・・・。」
Vesper「だよな。さっさとNecropolisに行ってウォーターチップ見つけるほうが良さそうか。」
Ian「金もないしね!」
Vesper「悪かったな」
水を運んでもらう件に関しては丁重に断りを入れる。
キャラバンのリーダーに礼を言い、Water Merchantsの建物を後にした。
Necropolisに向かうことにしよう。
途中、気になっていた建物に入ってみる。
薄暗い中、床に倒れこんで唸り声をあげている人たちがいる。酔っているのか?
どうにも胡散臭い雰囲気の医者?に話を聞いてみるか。
この場に相応しいとは言えない俺たちを見た医者は一瞬値踏みをしたが、とりあえず話を聞いてみようとは思ったらしい。
Children of the Cathedral「怪我をしておられますな。お望みなら診て差し上げますよ。」
Vesper「ここは一体?あなたの仕事について教えて貰えますか?」
治療を受ける、と答えなかったことに腹を立てたのか急に荒々しい口調になる。
Children of the Cathedral「集中を妨げないでくれるか!治療を受けるのか、受けないのかどっちなんだ。」
Tycho「必要ない」
Ian「いしゃうぜえええ」
俺たちを見る目に凶暴さが見えた。
一体治療って何をするつもりだったんだ?
Children of the Cathedral「用がないなら、とっとと出て行け!」
別室に紫色のローブを着た人物がいた。
俺を疑わしそうに見ている。
Jain「Children of the Cathedralの長老になにか用ですか。」
Vesper「・・・祝福を。」
Jainは馬鹿にしたように、ふんと鼻を鳴らした。
Ianがものすごく嫌そうな顔をする。まぁ、そりゃそうだろうよ。
Jain「うちの司祭の中に、貴方にどのような教育を施せばいいか論ずるものがいることでしょう。さぁ、帰りなさい。」
話をする気もないようだ。こちらもこれ以上ここにいるつもりはないので、少しだけ頭を下げて立ち去る。
Ian「やな感じのとこだったな。」
Tycho「執拗に治療を受けさせようとする医師もなかなか嫌な感じだ」
Vesper「床に寝転がっていた人たちが治療を受けているとは思えないな。」
The HUBを出て、西にあるNecropolisを目指す。