Fallout1~Maybe

Fallout1~Maybe

Tycho「どうなってんだ、これは。」
さすがのTychoも不快感を隠せない。俺は胃からせり上がってくるものを押しとどめるのに必死だ。

監督官の席に、それはいた。

人でもない、ミュータントとしての形状もしていない。
監督官の席と一体化し、周りのコンピュータにまで何かが伸びている。
あれがMasterなのか?

The master「参加しなさい!死ね!参加なさい!死ねや!」
Ian「・・・あいつ・・・狂ってるのか?」
Tycho「複数の人間と融合してるようだからな。」

Vesper「そのUnityとやらが人類にとって最良の選択肢であると証明出来たら力を貸そう。」

The master「証明する必要などないわい!証明なさい!」
Vesper「証明されない限り、それが最高の将来像かどうかなんてわからないな。」
The master「Unityによってもたらされるマスター種!ますたぁーー!荒れ果てた世界で生き残り、繁栄までしちゃうことができる種族だ。」
Vesper「それがミュータントだと?」
The master「そのとおおおり!ミュータントが今の世界に一番適しているのよ。他のいるとでも?」
Vesper「他の人も全てミュータントにするというのか。」

The masterの右手?右目?なんだかよくわからんが、目のついた何かがうようよと動く。

思わずにやりとしてしまう。
ここまで誘導できた。よし、あと少し・・・。ふと足元を見るとDogmeatが尻尾を足の間に挟み込み、小さくなっていた。
すまん、Dogmeat。あと少しだけ、待ってくれ。

Vesper「その基本計画には問題がある。」
The master「どういうことか?」
Vesper「お前たちは・・・子孫を残せない。」
Tychoがはっとして俺のほうを向く。
そう、B.O.S.のVree女史が研究した結果、ミュータントは子孫を残せないと出ている。

The master「バカ言ってんじゃねぇ!FEVによる変異で生殖器官が損なわれることはない!」
Vesper「部下のミュータントに聞いたことはあるのか?」
The master「研究員たちは何の問題もないと言っているわ!どう説明する?せつめい!せつめい!」
Vesper「女のミュータントを見たことがあるか?」

The masterの動きが止まった。

The master「これまであたしがしてきたことは全て無駄だったということになるではないか。失敗だとぉ!ありえ、ないわ。んぞ。ぬ。ない。」

Vesper「お前たちの種は今の代で滅びる。」

The masterの体がぶるぶると震え出した。
Ian「お、おい。」
The master「もうこれ以上続けられぬ。狂ってた。狂っとった?もう終わりだ。立ち去れ。」

Tycho「まずい!!自爆する気だ!!!」

大慌てで来た道を走り出す。

爆音とともにカテドラルが崩れ落ちる。
巻き起こった風にDogmeatが飛ばされないよう、抱きかかえて更に走った。

Vesper「ようやく・・・終わったのか。」


疲れ切った体をおして、Vault13へと戻る。
Ian「へへ。よかったな。これであの嫌味なじじーも満足するだろうよ。」
Tycho「世界を救った英雄殿だ。どこかで飲もう。」
Vesper「・・・ありがとうな。」

Valut13の入り口でJacoren監督官が待ち構えていた。

最初は褒めたたえていたが、話を聞いているうちに流れがおかしな方向へと進んでいることに気づいた。
どういうことだ?
IanとTychoの表情も硬くなってくるのがわかる。

こいつは・・・Vaultに変化が起こると困るから、俺に出て行けと
そう言うのか。

Ian「じじい!貴様なぁ!!!」
Vesper「・・・いい、Ian。もういい。こいつと話をしても無駄だ。」
Tycho「あんたは、ここで最高の地位についているかもしれないが、人間としては最低だな。」
Dogmeat「うぅううううううう!!わんわんわん!」

Jacorenをひと睨みし、振り返りもせずValut13を後にする。

Ian「Vesper!まずはどっかで一休みしようぜ!俺たち働きすぎだったしな。」
Tycho「新しく落ち着ける場所を一緒に探そう。」
Dogmeat「わんわんわん!」
Vesper「ん・・・。ありがとう。」

Fallout1 クリア

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