Skyrim~Diyaab 謎の道化師と相見える

Skyrim~Diyaab 謎の道化師と相見える

日が暮れて、どんどん周りが暗くなってきた。
ランタンの灯りが心細げに揺らめいている。

まさか、こんな暗い中にいる訳もあるまいと思いながら街道を少し進んでいくと・・・

車軸が折れた馬車が見えた。

衛兵が通り過ぎて行ったが、見慣れたものなのか気にも留めない。

Ladyが何かに気づいたのか、ふんふんと鼻を鳴らし”わん!”と一声吠えて駆けて行く。何か見つけたようだ。
周りが余りにも暗いので、携帯用の小さなランタンを取り出し腰に取り付ける。

馬車の陰に一人の男が立っているのが見えた。

Ladyに気を取られている隙に、男の詳細を観察する。
衛兵が言っていた、謎の道化師とはこいつの事だろう。

こんな場所で、道化師が何をしている?

男はすぐに俺に気づき、甲高い声で何やら訴え出した。

矢継ぎ早に自分の窮状を訴えた道化師は、訴える相手ができたことに満足したのか鼻をふんと鳴らした。
・・・。

ごちゃごちゃ言っていた話を要約すると、母親と共に新しい住居へ移り住もうとやってきたが途中で馬車の車軸が折れて立ち往生。
ロレイウス農場に助けを求めたが断られた。代わりに話をしてきてくれ・・・ということか。
まぁ、こんな姿の男が訪ねてきたら警戒されるのは目に見えている。

シセロは困っているんだぁ!頼むよ!と繰り返すばかり。
Ladyは珍しい物を見るような目で男を眺めている。

仕方がないので暗がりの中、ランタンの灯りを頼りにロレイウス農場へと向かう。

家の中に入ると主人のロレイウスは、旅人が迷い込んだのかと勘違いして食べ物と火があるから暖まれと声をかけてきた。

ところが街道にいる道化師が救いを求めていると話し出すと、表情が一変し道化師の事を罵り出した。

よくよく聞くと、母親と新しい住居に移り住むと言っていたのは、母親の棺を別の場所へ運んでいることを指していたらしい。
馬車に何が積んであるかよく確認しなかったな・・・。デカイ荷物があったような気はするが、あれは棺だったのか。

気持ちはわかるが手伝ってやれないかというとロレイウスは一瞬悩んだが、困っている人間を手伝うのは当然の行いだと呟き、必ず手伝いにいくよと約束をしてくれた。

まぁ、夜が明けてからで問題ないだろうと伝え、道化師に成果を報告しに戻ることにした。

街道に戻り、ロレイウスが力を貸してくれるそうだと言うと道化師は大はしゃぎで礼の金貨を渡してきた。
あんな馬車に乗ってきたにしては、随分と振る舞いがいいじゃないか。

このデカイのが棺ってことなのか?棺を運ぶ道化師とは、一体どんな人物なんだ。

このまま、この場所でロレイウスを待つというので道化師に別れを告げ、俺はホワイトランへ戻ることにした。

やれやれ、随分と遅くなってしまった。
月明りとランタンを頼りにホワイトランへと続く道を歩いていく。

明日はホワイトランの街中と反対側の街道を調査すれば、地図も完成するだろう。

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