Fallout4 Where You Belong(2)
翌朝。
軽く朝食を取り、キャプテン・アヴェリーたちに結果の報告をしに行くことにする。
それにしても、本当に霧の多い島だよな。
「どうした、George。」
「いや、朝から霧がかかっていているなと思っていただけだ。」
キャプテン・アヴェリーに、ハワード・ダンバーは残念ながら死んでいたことを告げる。
霧コンデンサーの修理はしておいたと言うと、ほっとした表情になった。
さてと、次はキャシー・ダルトンにグールを始末したことを伝えに行くか。
キャシーはグールを倒してくれた礼にと報酬を渡そうとしてきたが、ついでだったからと断ると驚いた顔をした。
「貴方は、島の人間ではないのに優しいのね。」
「いいんだよ。島を巡るついでだったんだから。」
「・・・その言葉に甘えて、もう1つお願いをしてもいいかしら?」
「乗り掛かった船だ。いいよ。」
キャシーの祖父ジョージ(俺と同じ名前だ)が所持していた農園に住み着いたフォグクローラーを倒して欲しいと言う。
「OK。フォグクローラーってのを倒してくればいいんだな。」
「お願いできたら、嬉しいわ。」
「わかった。倒したら報告にくるよ。」
マリナーの元へ報告に向かう途中で、ニックが呆れたように声をかけてきた。
なんでもほいほい気軽に引き受け過ぎだと。
・・・まぁ、確かにな。でも独りで放浪していた時の荒んだ感情が消えて行くんだよ、ニック。
クエスト:Hull Breach クリア
マリナーにパワーツールを渡し、家を出たところで一人の男に声をかけられた。
島外の人間が何故手を貸しているのか不思議だというのだ。
この島の人間は親しみやすくはないだろうとも言う。・・・それは異存はないがな。
まぁ、人助けがしたいだけなんだよと答えると「キャプテンズ・ダンス」なるものを教えてくれた。
クエスト:Rite of Passage
水に肉を落として出てきた化け物を倒す儀式のようなものだというのだ。
「伝説の人物になる準備はできている。」
「ははは!すごい自信だな。儀式をやる時は証人が必要なことを忘れるなよ。」
大口を叩いた俺を半ば呆れたような目でニックが見つめていた。
ファーハーバーでの依頼報告を終えたので、アカディアへと向かうことにする。
ここは高台にあるから、霧がまるで海のように見えるな。
そんなことを考えている俺の足元にドッグミートが座り込み、見上げている。
よし、チェイスとファラデーに報告に行くか。
クエスト:The Arrivalクリア
チェイスに、行方不明になっていた人造人間は残念な結果となってしまった事を伝える。
仕方がないわねと小さく溜息をつき、手を煩わせた礼にと武器をくれた。
ありがたく受け取ることにする。
傍で忙しく働いているファラデーにも声をかける。
クエスト:Data Recovery クリア
見つけたストレージドライブを2つ手渡すと、3つあったはずだがと言い出した。
俺が探したときには2つしかなかったと伝えると、まぁこれでも足りるかとぶつぶつ呟く。
※3つあるようですが、クエストマーカーは2つしか出ていない。近くのコンテナに入っている模様。2つでもクエストは完了します。
2人への報告を終えたところで・・・DiMAと話をするか。
カスミが不安がっていた件、どういうことなのか確認しないとな。
DiMAにカスミがアカディアには秘密があると考えている、と単刀直入に切り出した。
小さな溜息をつくと、そんなことを考えずに自分の事を考えて欲しいものだと呟いた。
「なにか隠しているな。」
ニックが問い詰める。
DiMAがニックの顔をじっと見つめ、俺に視線を移す。
ファーハーバーとチルドレン・オブ・アトムとの間に紛争が起きていると言う。
アレンや住民たちは、チルドレン・オブ・アトムが放射能を含んだ霧をまき散らしてるって騒いでいたな。
「で?その紛争とアカディアがどう関係してくると言うんだ?」
俺に問いかけに、チェイスが口を挟んできた。
ファーハーバーとチルドレン・オブ・アトムの両者から手助けを求められているというのだ。
霧コンデンサーを作ってやったことによって、ファーハーバーから頼られている。
それはわかる。
チルドレン・オブ・アトムとの関りはどこで発生する訳だ?
そう尋ねると、チルドレン・オブ・アトムのマーティン聴罪司祭とは友人だったと言う。
以前暮らしていた潜水艦基地本部をマーティン聴罪司祭にあげたくらいの仲だ。
その潜水艦基地本部に、DiMAの初期の記憶が保存されている。
「初期の記憶?保存?」
「私自身が保持できる記憶量は限られているのですよ。新しい物事を考えるために、古い記憶をメモリーバンクに保存しました。」
「その記憶はマーティン聴罪司祭の善意で守られることになっていたんだ。」
ニックが話を促す様に眉を上げる。
後任のテクタス聴罪司祭にDiMAの初期の記憶を見つけられてしまうと、どのように利用されるかわかったものではない、そうファラデーが言う。
ニックはDiMAの言葉を全面的に信用はしていないようだ。
疑わし気な表情を崩さない。
どちらにせよ、その記憶を入手すればDiMAが考えているという計画に触れることができるかもしれない。
俺は潜水艦基地本部の場所を聞き、回収を引き受けることにした。
回収に必要なプログラムと共に役立つであろう記憶もロードしておこうとDiMA。
それでは、カスミに報告するか。
カスミは最初に会った時と同じように、地下で修理作業を行っていた。
「戻った。」
「どうだった?やっぱり恐ろしい計画があったの・・・?」
全てを知らせる必要はないだろう。
「君が心配するようなことはなかったよ。安心していい。」
「本当?少しだけ・・・肩の荷が下りたわ。ありがとう。」
ほっとした表情で仕事に戻るカスミに別れを告げ、アカディアを後にした。