Skyrimーilex ダークライトタワーへ寄り道する

Skyrimーilex ダークライトタワーへ寄り道する

アバンチンゼルから街道へ戻る頃には、辺りは暗くなっていた。

リフテンに戻るには少し距離があるしテントで一休みしようか。
そう声をかけると、リディアもマーキュリオも同意した。

早速水辺にテントを張り、火を熾す。
肉でも焼いて食べようか。
マーキュリオが川で魚を捕まえてきたので、なかなかのご馳走になった。

ilex:マーキュリオ、悪いんだけどさ
マーキュリオ:なんだ?
ilex:私たち、このままホワイトランに戻ろうかと思うから水底からの者に辞典戻した事伝えてくれない?
マーキュリオ:ああ、いいぞ。
ilex:ハニーサイドの鍵も渡しておく
リディア:従士様、いいんですか?
ilex:リフテンに住むわけじゃないし、空き家にするにはもったいないじゃない

ハニーサイドの鍵を受け取ると、マーキュリオは有難く家を使わせてもらうと呟いて鍵を大切そうにポケットにしまい込んだ。


翌朝。
じゃあまたと、街道でマーキュリオと別れた。

来るときはヘルゲン経由で来たから、帰り道は北回りにしようかと話をしながら歩く。

リディアが急にilexの肩を掴み歩みを止める。
どうしたのと聞く前に、剣を抜き草むらの中へ飛び込んでいくリディア。
視線の先には大きな蜘蛛。
ilexの足元を見ると、蜘蛛が吐き出した毒液がしゅうしゅうと音を立てていた。

リディアに追いついた時には、蜘蛛の頭に剣が突き刺さり全てが片付いていた。

ilex:急に走り出すんだもの
リディア:ついつい・・・申し訳ありません
ilex:あれ、あんなところに塔がある

周りを見渡しても山賊らしき影はない。
廃墟かしらね?と暢気に塔の中へと進んで行くilexを慌ててリディアが追いかける。

塔の中に入ると、奥の方で何やら話をしているような声が聞こえてきた。
リディアと顔を見合わせ、聞き耳を立てていると声は次第に言い争いの体を帯びてきた。
罵る声が聞こえ、続いて何か重たい物がどさりと落ちる音。
そして砕け散る音が聞こえてきた。

ilexが古い扉を押し開けると、ぎぃと軋んだ音がする。

???:誰!!?
ilex:えーと
イリア:勘違いしないで!正当防衛なのよ!!
リディア:正当防衛?どういうことですか?

イリアと名乗る女性は母親や他の魔法使いたちと一緒に暮らしていたが、人を捕まえて生贄にするという行為に嫌気がさして、この場所から逃げ出そうとしていたと話し出す。

逃げ出そうとしていた彼女と魔法使いで言い争いが生じてしまい、結果殺してしまったと。

このまま逃げ出すつもりだったんだけど・・・ぽつりと呟く。
視線を天井に向け、決心したようにilexを見つめた。

彼女の母親はハグレイブンになるために生贄を探している。
それを止めたいと考えているから、手伝って欲しいとイリアはilexとリディアに頼み込む。

2人が頷くとイリアは嬉しそうに微笑み、こっちよ!と塔の階段を駆け上がって行く。

イリアが、何も知らない幼い頃はよかったと寂し気に言う。
母親や仲間の魔女たちが行っていることの意味が解らず、一生懸命魔法の練習をしたり動物を殺したりしていたと。
だけど、もう幼い頃には戻れない。

ilexはイリアを慰める様に肩をぽんと叩いた。
バツが悪そうな顔をするイリア。

魔女やハグレイブン、ペットに飼っているフロストスパイダーなどを倒しながら、最上階を目指す。

急にイリアが足を止めた。

イリア:この先に・・・母がいるわ。貴女を生贄として連れてきたと紹介するから
ilex:わかった
イリア:母が儀式を始めた瞬間に止めに入るから安心して
リディア:私が代わりに生贄役をやりましょうか?
ilex:リディアは強そうに見えるから、警戒されちゃうわよ
リディア:そうですか・・・

できれば、リディアには母親がilexに気を取られるまで中に入らないで欲しいと言う。
不満そうな表情のリディアを説得して、イリアと2人で扉を開ける。

イリアが被験者になってくれる人を連れてきたと言うと、母親のシルビアはilexを上から下までさっと眺めて嬉しそうに笑う。
一見、普通の旅人に見えるilexだ。何も知らずに騙されてやってきた、とでも思っているだろうか。

にこにこと笑いながら、そこの椅子に座って寛いで頂戴と言う。
ちらりとイリアを見ると、小さく頷く。
導かれるままに椅子へと歩み寄る。

ilexが椅子に腰かけるのを見届けると、シルビアはリラックスしてと言いながら何やら呪文を唱えだした。

シルビアの後にはイリアとリディアの姿が。

イリア:お母さん、もうこれ以上はやめて頂戴!!死んでもらうわ!
シルビア:!!!? イリア、何を・・・!
リディア:うー!はぁーーー!!

イリアの魔法とリディアの攻撃を受け、シルビアは地面へと倒れ伏した。

泣くこともせず、呆然と足元の母親をイリアは見つめる。

ilex:イリア・・・
イリア:ごめんなさいね。変なことに巻き込んじゃって
ilex:大丈夫?
イリア:大丈夫・・・とは言い難いけど、でも決めたことをやっただけだから
リディア:これからどうするおつもりですか?
ilex:あ、そうだ。一緒に来ない?




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