Skyrimーilex スカイ・ヘブン聖堂へ
ホワイトランからリバーウッドへ。
宿屋スリーピング・ジャイアントの扉を開けると、オーグナーが真っ先にilexたちに気づき、奥の部屋にいるデルフィンに声をかけた。
なによ、オーグナー。と、いつもの不機嫌そうな声を出しながら姿を現したデルフィンは、ilexを見止め、そしてエズバーンに視線を移す。
エズバーン:相変わらずだな、デルフィン
デルフィン:エズバーン?生きてたの!?
エズバーン:勝手に殺さないでくれないか
リディア:お2人とも、場所を変えたほうがよいのでは?
小さく頷くと、デルフィンはエズバーンを奥の部屋へと招き入れる。
やれやれと肩を竦め、ilex一行も2人の後を追いかける。
再会を喜び合うでもなく、2人は古代のブレイズが残したとされる”アルドゥインの壁”の話をし出した。
エズバーンはラットウェイ・ウォーレンズの住処から持ち出した古びた本を開き、ページを指さす。
ilex:これはなに?
エズバーン:アルドゥインとその復活について知っていることを全て記した壁のある場所だ。
デルフィン:その壁とやらがアルドゥインの倒し方を教えてくれるという事?
リディア:どこにあるのですか?
エズバーン:アカヴィリのスカイ・ヘヴン聖堂だ。リーチにあるアカヴィリの主要野営地のひとつを囲むようにして建てられている。スカイリムの征服の間にな。
マーキュリオ:スカイ・ヘブン聖堂・・?
デルフィンが地図を見ながら、リーチにあるカーススパイアーがその場所だろうと言う。
そうとわかればもたもたしている暇はない。
すぐに向かいましょうとデルフィンが声をかけてきた。
エリクたちの視線が一斉にilexに集まる。
悪いけどとilexは前置きをし、別々に行動してカーススパイアーで合流することを提案した。
そのほうが目立たなくていいわね。その代わり、あまり待たせないでよと言い残してエズバーンと2人で宿屋を出て行った。
カーススパイアーを目指しながら、4人はブレイズの事やアルドゥイン、ドラゴンのことなどを話す。
エリク:ブレイズってさ、皇帝の護衛とかしてたんでしょ?
ilex:デルフィンが言うには、そうらしいわね
マーキュリオ:皇帝の血筋はドラゴンボーンだったと
ilex:うーん・・・
アルドゥインの壁っていうのも、どんなのなんだろうね?と話し合っているうちにリーチの山間へと差し掛かった。
襲い掛かってくるフォースウォーンたちを倒しながら進む。
カーススパイアーに近づくと、遠くから戦いの音が聞こえてきた。
デルフィンとエズバーンが大暴れしているのだろう。
足元に倒れるフォースウォーンを満足そうに見下ろしているデルフィンに声をかける。
全員そろったことを確認すると、デルフィンは洞窟を指さし走り出した。
洞窟の中にいるフォースウォーンを片付けながら奥へと進むと、エズバーンがアカヴィリ様式の石造建築があると感嘆の声を上げた。
エリク:何が凄いの?
エズバーン:ああ、我々は正しい道を進んでいるということだよ
デルフィン:で、ここからどう進むわけ?
エズバーン:そうだな・・・。柱のシンボルは「王」「戦士」そして「ドラゴンボーン」
ilex:で、どうすんの
エズバーン:全ての柱をあのシンボルに向けてみたらどうだろう
エズバーンの指示に従い、石の柱を動かす。
最後の柱を動かすと、重たい音と共に石橋が出現した。
罠はないかと慎重に辺りを見回すマーキュリオを余所に、エズバーンは端を渡り先へと進んで行く。
勢いよく駆け出したのに、部屋の前で急に立ち止まるエズバーン。
どうしたのかと後ろから覗いてみると、何やら床に模様が書いてあるのが見える。
古代のブレイズが盗掘者なんかを防ぐために使った罠だと言う。
無事罠の部屋を抜けると大きな石でできた顔がこちらを見つめている場所に出た。
エズバーン:これは・・・!素晴らしい保存状態だ
デルフィン:ここがアルドゥインの壁なの?
エズバーン:いや、この奥だろう。
ilex:奥?どうやって進むわけ?
エズバーンは溜息をつきながら、辺りを見て回る。
足元を指さし、「血の印」と言われるアカヴィリの技術だとエズバーンが説明する。
ここにドラゴンボーンの血を示すことで扉が開く。
リディアが不安そうにilexを見つめる。
ナイフで小さな傷をつけ地面の模様に血を垂らすと、瞬時に反応があった。
ズズズと重い音を立てて、石像の頭が動き出す。
エズバーンが言葉を失い、デルフィンは歓喜の声を上げている。
リディアもエリクも、そしてマーキュリオでさえも思わず目の前の光景に心を奪われているようだった。
ilex:この中に、アルドゥインの壁があるって訳ね
エズバーン:ああ、ああ。そうだとも。こんな日が来るとは思ってもいなかったよ
デルフィン:最初に聖堂に入る栄誉は貴方に譲るわ、ドラゴンボーン