Fallout3 リトルランプライトへ

ここは・・・鉱山の跡地なんだろうか。
見る限り、レイダーやスーパーミュータントはいないようだ。

「主、気を付けろ。」
『うん。とりあえず・・・中に入ってみよう。』
わんわん!

地雷や罠が仕掛けられていないか、確認しながら進む。
レイダーなんかが住処にしていると、大抵死体が飾られていたりするが、そういったものも無いようだ。
ドッグミートが床の匂いを嗅ぎながら進んで行くのを、カロンと2人で追いかける。

狭い通路から、開けた場所に出た。
ライトが眩しくて思わず手で目を庇う。

「おい!お前、止まれ!!」

声がした方へ顔を向けると、そこには・・・子供?
入り口のゲート上から、厳しい顔をした少年がこちらに向けて銃を構えていた。

カロンがショットガンに手を掛けるのを止め、Patrickは少年に向かって話しかける。
『勝手に入り込んでごめん。僕は、Patrick。こっちはカロンとドッグミート。』
「大人はここには入れない。入ってきたところから出て行けよ。」

Patrickたちに敵意はなさそうだと判断したのか、少年は構えを解き、銃を背にする。

『大人って・・・?ここは、どういったとこなんだ?』

少年は、マクレディと名乗り、リトルランプライトの市長だという。
ここリトルランプライトには子供しかいない。大人(ムンゴ)はいない。

マクレディはPatrickを値踏みするように見つめる。


※スキル:Child at Heartがあると、すんなり話が進む。ケツみたいな顔って・・・

Patrickの軽口が気に入ったのか、マクレディは笑い転げた。
カロンは何が面白いのか、全くわからないといった顔をしている。

ひとしきり笑うと、入り口のゲートを開けてくれた。
「いいよ。あんたは信用できそうだ。」
『ありがとう。』
「ただし、特別に許可されたということは忘れないでくれ。」
『わかったよ。』



住人である子供たちは、Patrickとカロンを見ると一瞬警戒の色を見せたが、マクレディに許可を取っていることを話すと普通に話をしてくれるようになった。


ルーシー。彼女は薬を扱っている。


ジップ。ヌカコーラ持ってる?頂戴?


プリンセス。市長じゃなくて、プリンセスとするべきよ。

子供達と一通り話終えると、Patrickはマクレディを探す。

マクレディは洞窟の真ん中あたりにある、市長の部屋で銃の手入れをしていた。
「やあ、みんなと話をしたのかい?」
『うん。ここは・・・本当に子供しかいないんだな。』

マクレディが呆れたように鼻で嗤う。
「ここには16歳までしかいれないんだ。16歳の誕生日を迎えたら・・・出て行くしかない。」
『16歳!?ここを出て、どこに行くんだ?』

手慣れた手つきで銃の手入れを終えると、ひょいと背負った。
その表情はVaultの仲間たちよりもずっと大人びている。

ビッグタウンというのが、リトルランプライトを出た際に目指す場所らしい。
マクレディもあと数年でこの場所を去らなければならないという。
それまでの間に、もっと強くならなくちゃ。

「君なら、またここに来ることを許可するよ。また近いうちに遊び来てくれてもいい。」
そう言うと、にっこりと笑って手を差し出してきた。
Patrickも思わず微笑む。

カロンとドッグミートは少し離れた場所で、にこにこと笑う少年二人を見つめていた。



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