Fallout3 Wasteland Survival Guide(5)

『さてと。』

レッドたちに見送られ、BigTownを後にする。
『今度こそメガトンに戻ろう。』
カロンが黙って頷いた。

メガトンの家に荷物を降ろすと、モイラの店へと向かう。

「ロブコ社に行ってきた?それとも図書館?リベットシティかしら?」
矢継ぎ早に質問を投げかけるモイラ。
そこでPatrickは、また自分が安請け合いしたことを思い出す。
『え、ええと・・・。』
Patrickの反応を見て、モイラが肩を落とした。

サバイバルガイドの3章の為に調べてきて欲しいことは次の3つ。
リベットシティの歴史の調査・ロブコ社へ行ってプロセッサをメインフレームに繋げる・図書館から本を持ってくる。
すっかり忘れていたPatrickをモイラが呆れたように見つめた。

「君のそういうとこ、直したほうがいいと思うよ。」
『ほんと、ごめん・・・。』
「まぁ、こっちは頼んでる身だからね。君の都合を優先してもらっていいんだけどさ。」

ロブコ社のプロセッサって?と聞くと、自慢げにモイラが小型プロセッサを取りだして見せる。
先日やってきた商人から手に入れた物らしい。
とても価値があると商人が言っていたと、モイラは胸を張る。
カロンの疑わし気な視線。

商人によると小型プロセッサをメインフレームに接続すれば、好みのロボットにアクセスし放題だとか。

「アーリントン図書館から本を持ってくるのもそうなんだけど、昔の知識に触れたいの。」
『何故?なんでこんな変・・・いや変わった、いや、えーと。』
「わかってるわ、変なアイデアだって言うんでしょ。」
モイラがぷっと膨れた顔をした。

悪く言うつもりなどなかったPatrickは思わず慌ててしまう。
『いや、ちがくて、その』
「主は、あんたのアイデアが独創的だと、そう言いたいんだ。」
カロンが助け舟を出してくれた。

モイラの表情が少し和らぐ。
わかってるのよ、皆に変わってるって言われているの。
でもこの世界を旅する人たちが全員君みたいにミルレークやレイダーたちに立ち向かえる訳じゃない。
どうやって身を守るのかとか、知識は大切なのよ。

Patrickとカロンが顔を見合わせる。
「つまり、あんたは」
『モイラは・・・世の中を良くしたいと考えているんだね。』
Patrickの言葉にモイラが少し照れくさそうな顔をする。

「そういうと大げさだし馬鹿げて聞こえるかもしれないけど。」

よし、とPatrickが頷く。
『僕たち、リベットシティに行く予定があるんだけど、そのついでにアーリントン図書館とロブコ社に行ってくる。』
「ほんと?」
『ただ、父さんを探したりもするから、戻ってくるのに時間がかかるかも。』
「君の都合を優先にしてくれて問題ないからさ。ついでにやってくれるくらいでいいよ。」

モイラが笑いながらヌカコーラをPatrickとカロンの前に出す。

『今度こそ忘れないで行ってくるよ。』
「・・・。」
『・・・多分。』



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