
ドール城を後にし、改めてリフト地方への道程を地図で確認する。
ソリチュードからはかなり距離がある。
途中、ホワイトランへ立ち寄るのもいいかもしれない。
市場まで足を運ぶと、水と食料を買い足した。
リディア:従士様、すぐにリフトの野営地へ向かいますか?
Lucius:いや
リディア:何か気にかかることでも?
今から馬をとばせば、夜にはホワイトランへ辿り着けるだろう。
リディアに食料を預けると、返事をせず厩へと向かう。
馬をひたすら走らせて進むLucius。
リディアも何も言わず黙ってついてくる。
Luciusが思わぬ方向に進んでいることに気付くと、リディアが慌てたように声をかけてきた。
リディア:従士様!リフト地方へ向かうなら、こちらの方が近いです!
Lucius:今夜はホワイトランで休む
リディア:え?
Lucius:折角近くに来たんだ。君も家族に顔を見せたりするといい
リディア:・・・お、お気持ちは有難いのですが
Lucius:なんだ
リディア:その、私には家族は・・・おりません。
思わず馬を止め、リディアの顔を見つめる。
では、バルグルーフ首長に今の状況を報告すればいいと呟くと、少しほっとしたような顔をして頷いた。
ホワイトランの厩に馬を預けると、Luciusは宿屋へと向かう。
明日の朝、迎えに上がりますと言い残し、リディアはドラゴンズリーチへと走り出した。
翌朝。
朝食を取っているところに、リディアがやってきた。
よく眠れたのか、すっきりとした表情をしている。
ホワイトランに残ることを勧めようかと考えたが、以前その話を出した時の反応を思い出す。
リディア:おはようございます、従士様
Lucius:休めたか
リディア:はい。ありがとうございます。バルグルーフ首長にも戦況をお伝えしました。
Lucius:そうか
リディア:従士様にもよろしく伝えてくれと
リディアの話を聞きながら、リフトの野営地への道程を確認する。
高い山があるため、北回りか南周りで迂回するしかなさそうだ。
この山は世界の喉と呼ばれていて、グレイビアード達が山頂付近で暮らしているんですよとリディアが説明。
聞きなれない言葉を耳にし、リディアに訝し気な視線を向けると、グレイビアードとは隠者のようなものですと話す。
南周りで迂回して、野営地を目指すことにした。
リバーウッドを抜け、山道を駆けあがる。
この先にヘルゲンがありますとリディア。
ドラゴンに襲われたという村か。
崩れた塔や破壊された家々。
以前は村人たちが行き交っていたであろう広場に、今は山賊が屯していた。
門を押し開けて広場に足を踏み入れたLuciusとリディアを見つけると、獲物だと言わんばかりに山賊たちが襲い掛かってきた。
広場や建物の中にいる山賊を全て始末する。
リディアが瓦礫の跡を見て、悲しそうな顔をした。
リディア:ドラゴンの襲撃があったと衛兵たちから聞いてはいましたが・・・
Lucius:・・・
リディア:早く元通りにしたいですね
Lucius:ストームクロークとの争いがひと段落したら、手掛ける様に将軍に伝えておこう
リディア:はい
ドラゴン。
ホワイトラン近くの塔で戦った記憶が蘇る。
ヘルゲンから野営地へ、山間の道を進んで行く。
平地に出るとがらりと景色が変わったことに気が付いた。
ソリチュードやウィンドヘルムの雪景色とも、ホワイトランの緑とも違う。
故郷を思い出すな。
そんな感慨に耽っていると、空が黒くなり出し、大粒の雨が降ってきた。
リディアが、野営地はすぐそこです!と叫ぶ。
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