Skyrim – Lucius 邂逅

カスタブ砦の奪取が無事終わったことを報告するために、ドール城へと向かう。

テュリウス将軍はLuciusの姿を見止めると、すぐに手招きして呼び寄せた。

テュリウス将軍:よく戻った
Lucius:無事、カスタブ砦を落としました
テュリウス将軍:素晴らしい貢献だったな。昇進が相応しい。特使に任命だ
Lucius:はっ

将軍は、後ろに控えていた軍団長から剣を受け取ると、Luciusに褒美として手渡した。
次の指示を固い表情で待つLuciusに向かって、テュリウス将軍がにやりと笑いかける。

入れ、と部屋の外へと声をかけると、鎧姿の男が1人、扉を開けて中へと踏み込んできた。

テュリウス将軍:デ・シルヴァ卿だ
Lucius:・・・ヘンリー・・・?君か?
De Sylva:Lucius、久しぶりだな!こんなところで会うとは思ってもみなかった
Lucius:そうか。君はSkyrim出身だったな

がっしと握手を交わす2人をリディアが不思議そうな顔で眺めている。

テュリウス将軍は2人の話が一息つくのを待ってから、Luciusに次の指示を出す。
ウィンドヘルム近くにあるアモル砦を落とすのだという。
ここを落とせば、次はいよいよウィンドヘルム。
敵も必死に応戦することが予想される。

詳しい話はリッケ特使に聞けと言い、将軍は3人を送り出した。



ドール城の外に出ると、すでに日は傾き辺りは暗くなっていた。
イーストマーチの野営地へは明日の早朝に向かうとしよう。
宿屋への道すがら、LuciusはリディアにDe Sylvaについての説明をしていた。

Lucius:彼は元々兄の部隊にいた
リディア:従士様のお兄様の、ですか
Lucius:そうだ。だが、兄とはそりが合わなくてな
De Sylva:クビになったのさ

De Sylvaがおどけて、首を掻っ切る仕草をする。
戦功をあげていた部下を訳なくお払い箱にすることはできなかった兄Alessandro。
そこで、とある城を陥落させた褒美として、Luciusに下賜された。

自分の部下の中で力のある人物を弟に与える。
素晴らしいと褒めたたえられ、邪魔な部下を弟に押し付けることもできる。
一石二鳥だったということだ、とLuciusは呟く。

久しぶりに積もる話もあるだろうと、リディアは1人先に部屋へと戻って行った。

今夜もウィンキング・スキーヴァーは酔客で賑やかだ。
吟遊詩人を取り囲んで踊る者までいる。

楽しそうに歌い踊る客たちから少し離れた席に、LuciusとDe Sylvaは座り込む。

辺りの様子を窺いながら、De Sylvaが口火を切る。

De Sylva:テュリウス将軍に、帝国からやってきた若造が勝ち続けていると聞いた時、まさか君のことだとは思わなかったよ
Lucius:・・・それを言うなら、私もこんなところで顔見知りに遭遇するとは思っていなかった
De Sylva:まぁ、俺の場合は故郷だからな。
Lucius:休暇を取ったと聞いていたが、Skyrimに来ていたとは
De Sylva:俺の事はいいから。Lucius、お前は何故ここにいる

De SylvaがちらりとLuciusを見る。
Luciusは、父が亡くなったことやAlessandroにSkyrimへ送り込まれたことなどを掻い摘んで話した。
宿屋の親父が運んできたエールを一気に飲み干すと、不機嫌そうにお代わりを頼んだ。

やり方が、いかにも彼らしいと干し肉を噛み千切る。
何度か戦場で顔を合わせたハドバルの話をすると、あいつか、とDe Sylvaは笑った。
どうやら知り合いのようだ。
ハドバルもLuciusのことをDe Sylvaに話していた。
あいつとならSkyrimのてっぺんを一緒に目指してもいいと思うと。

暫くの間、沈黙が続く。
肉を喰らい、酒を飲む。食事の音だけが響く。
柱の向こう側では、相も変わらず酔客が楽し気に歌い踊り飲み明かしている。

De Sylva:よし。
Lucius:なんだ
De Sylva:ストームクロークを倒したあと、君が高みを目指すのを手伝おう

酒を飲み干すとDe Sylvaは立ち上がる。
まずは、やつらを片付けなきゃなと呟くと、部屋へと戻って行った。



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