辺りが少し暗くなり始めた頃に、皆が待つLucky38へLuciaとブーンが戻ってきた。
キャスはLuciaを抱き寄せると、ブーンに向かってさっきは悪かったわね、と呟いた。
聞こえたのか、聞こえていないのか、ブーンは微かに頷く。
「よし、ボス。腹が減っただろ?フーバーダムへ行く前に皆で食事だ。」
『うん!』
「私も手伝うよ!」
ベロニカがにこにこしながら、Luciaの手を取りキッチンへと向かう。
この場にアルケイドがいないことが残念だなとLuciaは思った。
リージョンとの戦いを終わらせることができれば、落ち着いて暮らせるかもしれない。
頑張らなきゃ。
翌朝、フーバーダムへLuciaとブーンは向かった。
まずはB.O.S.がリージョンとの戦いに手を貸してくれると約束してくれたことをムーア大佐に話さなければ。
ムーア大佐は強硬派として知られている。
B.O.S.と手を組むということに嫌な顔をするかもしれないとブーンは言う。
『・・・私は、全てを蹂躙するようなこと、して欲しくない。』
Luciaの言葉にブーンも頷いた。
ムーア大佐にB.O.S.との間に協力関係を結んできたことを伝えると、案の定不快そうに鼻を鳴らした。
NCRがどれだけB.O.S.と戦ってきたのかを知らないのかと詰問する。
「まぁ、いいわ。やつらよりも優先すべきことがあるしね。」
「・・・どういうことだ。」
「大統領がここへ来る。」
『え?何をしに?』
「兵士たちの激励だな。スピーチをすることになっている。そこでだ、君たちに護衛を手伝って欲しい。」
「・・・大統領の護衛か。」
ムーア大佐は頷き、この件については警備主任であるレンジャー・グラントと話し合うように、とだけ言うと話を打ち切った。
※クエスト:You’ll Know It When It Happens 開始
レンジャー・グラントがいる、ビジターセンターへと向かう。
何人かのレンジャー達を並ばせて、持ち場について話をしている人物が見えた。
どうやら彼がレンジャー・グラントのようだ。
近づいてきた2人に気づくと、レンジャー・グラントは手を挙げて呼び寄せる。
「ああ、君たちの事は聞いている。手助けには心から感謝する。」
「・・・どんな日程なんだ?」
ブーンの質問に、レンジャー・グラントは日程表を手渡す。
もしものために、武器の所持や全ての場所へのアクセスを許可してもらった。
さすがに徒手空拳でリージョンを倒せる自信はない。
「私は、準備の為にデッキに上がる。この辺りを見回ってもらって構わないが、準備ができたらデッキに上がってきてくれ。」
Luciaにそう言うと、レンジャー・グラントは立ち去って行った。
デッキに上がる前に、何か情報がないか、怪しいところがないか確認しておこう。
※デスクの上にあるターミナルを調べると、作業表への不審なアクセスを確認。
※物資保管庫の床を調べると、血の跡を発見!
NCR内部に、すでにリージョンのスパイが紛れ込んでいるということか。
ストリップ地区に、ヴァルプス・インカルタが平気で出入りしているのだ。
キャンプ・マッカランにもスパイはいたではないか。
あらゆる場所に潜り込んでいても、おかしくはない。
演説会場も下見しておかなければ。
※ブーンの言葉や、Pip-Boyの地図に示される場所を確認する。
近くを歩いているレンジャー・スティーブンスから犬を借りることも可能(要:Animal Friend)
演説台の背後にある高台。
道路の空き地。
ベルチバードが離着陸する高台。
どこからリージョンは攻撃をしかけてくるだろう。
怪しい場所を見て回ったが、今のところそれらしい気配を感じることができなかった。
一旦、レンジャー・グラントに声をかけよう。
見上げると、大きなプロペラ音とともにベルチバードが近づいてくるのが見えた。
大統領機だ。
いよいよ、演説が始まる。
緊張した面持ちでLuciaがブーンを見上げると、励ます様に頷いた。
移動しながら、警護を続ける。
「・・・!Lucia!」
ブーンの視線を追うと、高台からNCR兵が落下するのが見えた。
急いで現場へと向かう。
高台には、NCR兵が1人、銃を握りしめて立っていた。
梯子を上ってきた2人に、思わずぎょっとした顔をする。
「ど、どうしたんだ!?なにかあったのか?」
『・・・。下にレンジャーの死体があるわ。』
「な、なんだって?見に行かなければ!」
慌ててその場を離れようとするレンジャーの前にブーンが立ちはだかる。
「なんなんだ!君は!」
『まずは無線で報告をして。』
「無線で呼ぶ前に、私が様子を見てきた方がいいと思うんだ。」
『駄目よ。報告を。』
レンジャーが小さく舌打ちしたのをブーンは聞き逃さなかった。
崩れ落ちるスパイを後目に、Luciaは無線を手にする。
「・・・こちらHQ、どうぞ。」
『タワーの屋根にいたリージョンのスパイを始末したわ。』
「くそっ、我々のセキュリティをリージョンが潜り抜けたと信じ難いが・・・。スパイを捕まえてくれたこと感謝する。」
『これからどうすればいい?』
「大統領の演説は中止だ。彼が無事にダムを離れるまでは油断しないでくれ。」
無線を切って、ベルチバードの離着陸塔へと向かうことにしよう。
演説台を見ると、すでに大統領や護衛の姿はなかった。
無事にベルチバードに乗り込んでいるといいのだが。
レンジャー・グラントへ声をかけると、大統領機はすでに発進準備にかかっていると教えてくれた。
ベルチバードが巻き起こす風を受けながら、飛び立つ姿を見送る。
※クエスト:You’ll Know It When It Happens 完了
※大統領の演説台に近づきすぎるとNCR兵に攻撃されるし、演説を最後まで聞いていると大統領が射殺されるし・・・なかなか手ごわかったです。
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