戦利品や何やらでいよいよ身が重たくなってきた。
一度メガトンに戻って荷物の整理でもしようか。
『カロン、メガトンに一度戻ろう。』
「主がそうしたいなら。」
いつものように応えるカロン。
ふと、Patrickはカロンが行ってみたいと思う場所はないんだろうかと考えた。
とはいえ、彼自身のことを聞いても、いつも怪訝そうな顔をするだけだった。
もう少し、気心知れたら聞いてみようか。
思わずにやりとしたPatrickをカロンが不思議そうに見つめていた。
メガトンに戻るのも久しぶりだ。
荷物を片付けたら、モイラのところで薬なんかを買い足しておこう。
「あら!久しぶりに顔を見せたわね。」
『薬と弾薬見せて欲しいんだ。』
「お安い御用よ。そういえばミルレークの件、進んでる?」
『へ?』
モイラからの頼まれごとをすっかり忘れていた。
思わずぽかんとしたPatrickを見て、モイラが呆れたような顔をした。
「ガイドブック作るの、手伝ってくれるんでしょ?」
『・・・、ああ!』
お父さん探すのが忙しいならいいんだけど、と言うモイラに慌てて今から行くところだと答える。
アンカレッジ戦争記念館
「主よ。」
『なに?』
「・・・こんなところで何をするんだ?」
『ミルレークを観察するために・・・巣に観測装置を設置する、だったはず。』
「?観察?何のためにだ?」
カロンが理解できないと言った顔をした。さもありなん。
モイラが旅人のためのガイドブックを作ろうとしていて、その手伝いをしていることを教える。
今まで頼まれたことを伝えると、眉間に皺を寄せて考え込んだ。
『ま、あちこち巡ることもできるし、楽しいよ。』
「・・・主がそう言うなら、俺が言うべきことはない。」
『カロンはさ、アンダーワールドから出てみて、どう思った?』
観測装置を設置する巣を探しながらカロンに尋ねると、カロンは小首を傾げて考え込んでしまった。
※観測装置を設置する巣は建物の中。
モイラから依頼のオプションで、「アンカレッジ戦争記念館のミレルークを殺すな」がある。
コンパニオンを連れていると戦い出してしまうので、建物の中に入る前に待機の指示を出しておいたほうが良いかも。
巣の中に入ったら、ダッシュで装置の設置をして、ダッシュで出てくれば多分大丈夫。
『よし、観測装置の設置は完了!メガトンに戻ろう。』
クレーターサイド雑貨店へ。
戻ってきたPatrickにモイラは期待に満ちた目を向ける。
『置いてきたよ。』
「で、どうだった?」
無事巣に観測装置を設置できたことを伝えて、受信機で様子を窺う。
ミルレークって、見た目どんな感じなの?強いの?と確認を行いながらモイラが矢継ぎ早に質問をしてくる。
そんな2人を少し離れた場所でカロンとドッグミートが眺めていた。
『そうだな、強いよ。見た目は・・・うーん・・・カニ・・・?』
「カニ?カニが強いの???」
『カニが・・・進化したと思う。”スキュラ・セラッタ・ホレンダス”と呼ぼう』
「え、スキュなに?」
『・・・なんでもない。』
Patrickたちを適当に座らせて、ヌカコーラを飲ませながらモイラは嬉しそうに受信機に耳を当てて様子を確認している。
あ、これ報酬よ。と弾薬とヘッドギア(頭防具)を手渡す。
冷えたヌカコーラを飲むながら、満足そうに頷くPatrick。
「やったわ、これで2章の完成よ!」
↓ 拍手 一押しいただけると中の人が大喜びします!※別窓開きます