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ブーンと別れ、モーテルの一室へと戻る。
やれやれ、思わぬことになっちまったな。
そう独り言ちると、ベッドへと倒れ込み深い眠りへと落ちて行った。
「ねぇ、アンタ。一仕事しない?」
女が声をかけてきた。
そうだ、あの女から、運び屋の仕事を持ち掛けられたんだ。
NewVegasに物を運ぶ、割のいい仕事があると。
あの女と俺はどこで出逢った?
あいつとは・・・バーで飲んでた時に声をかけられた。
・・・どこのバーだった?
「貴様、二度と役に立たない体にしてやる」
ドスの利いた声が響く。
女の泣き声。銃声。怒鳴り声。
ベッドから跳び起きると、全身寝汗でじっとりとしていた。
シャワーを浴び、頭もすっきりとさせる。
ベッドの端に腰を掛けるとタバコに火をつけ一服したところで、夢の記憶を辿る。
何か女関連でへまをして、逃げなければならない羽目になったのだろう。
逃亡先であいつに出会って、渡り船と仕事を引き受けたと・・・そんなとこか。
荷物を取り返すついでに女の事もベニーとやらに聞けばいい。
ボルダーシティにまだいることを祈って、早く追いかけなければ。
ターミナルでMapを確認する。
通る道筋も凡そ思い描くことができた。
ノヴァックを後にして、北へと向かう。
少し進んだ先にあるスクラップが山積みになった工場のような場所に近づいた時、ED-Eからピピガガガッガと奇妙な音がし出した。
『おいおい、爆発でもするのか?』
ED-Eから聞こえてきた声は、Whitleyと名乗り、戦闘用ロボットの強化プロジェクトを担当していたと語り出した。
『なんだ、てめぇ・・・。』
Vesperが銃を構え、ED-Eの声に反応する。
しかし、こちらからの声は届かないようだ。一方的に話が進んで行く。
もし、このログをシカゴにあるエンクレイブの拠点で聞いているなら、アイボットをナヴァロにある拠点へ連れて行って欲しいと言い、声はそこで途絶えた。
エンクレイブだと?
東で壊滅させられたという噂は聞いたが、そいつらが開発していたアイボットが何故Mojaveに流れ着いたんだ。
シカゴからもナヴァロからもかなり離れているぞ。
銃を仕舞うと、不審そうにED-Eを眺める。
当のED-Eは、いつものようにくるくるとVesperの周りを漂っていた。
ナヴァロに行くつもりはさらさらないVesperは、改めてボルダーシティを目指す。
ヴァイパー団を始末したり
ラッドスコルピオンを片付けたりしつつ
ボルダーシティはこの先にあることを示す、大きな看板が見えてきた。
『しかし、なんだってこんな場所へ用があるっていうんだ?』
どうみても戦いが行われて、瓦礫と化した街にしか見えない。
プラチナチップを持って、ここで何をするつもりなんだ?
考えたところでわかる訳もない。
兎に角ベニーを捕まえて、俺の荷物を取り返すまでだ。
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