
リディアとDe Sylvaと共にウィンドヘルムへ。
街に近づくにつれて砲撃の音が激しくなってきた。
炎と煙も見える。
硬く閉じられたウィンドヘルム門前に帝国兵たちと、彼らに檄を飛ばすテュリウス将軍の姿が見える。
「ここまで来れたのは、お前たちが勇敢に戦い、多くのものを犠牲にしてくれたからだ!」
「「「うぉおおおおーーーー!!!」」」
「奴らは死に物狂いで抵抗するだろう。ネズミに噛まれるような真似はするなよ。行くぞ!!」
「「「おおおおおおおおおおーーーーー!!!」」」
帝国兵たちの怒号と共に、頑丈な扉を丸太でぶち抜いていく。
「突撃!!!!」
砲撃を受けて崩れた壁や家屋。
あちこちにh利巡らされたバリゲート。
姿を現したストームクローク兵たちを追い詰めていく。
Luciusが訝し気な顔をしていることに気付いたリディアが声をかけてきた。
リディア:どうかされましたか
Lucius:兵卒しかいない
De Sylva:確かに、部隊長みたいな感じの輩は見当たらんな
Lucius:何故だ
De Sylva:さてね。皆、野営地に出ているのか。お偉いさんたちは宮殿に籠っているのか
Lucius:街が落とされるかもしれないと言うのにか
De Sylvaは肩を竦めて応えた。
リディアは、ホワイトランを守る為に戦った衛兵たちや帝国兵のことを思い出す。
宮殿に近づくにつれてストームクローク兵たちの抵抗も激しくなる。
現れる兵士たちを切り伏せ、突き飛ばし、止めを刺す。
帝国にも被害が出始めている。
一気に宮殿を制圧しなくては。
「行くぞ!!」
テュリウス将軍が真っ先にウルフリック・ストームクロークが待つ宮殿へと飛び込んで行った。
「ウルフリック・ストームクローク!!!!」
玉座に座り、帝国兵を迎えるウルフリック・ストームクローク。
その前には熊を模したマントを羽織った男が1人。
テュリウス将軍:ウルフリック・ストームクローク、観念しろ
ガルマル:私が生きている限り、手出しさせん
リッケ特使:どきなさい。ウルフリック・ストームクローク、降伏するなら受け入れましょう
ウルフリック・ストームクローク:堕落し、死に瀕した帝国なんぞにスカイリムを明け渡したりはしない
テュリウス将軍:お前は裏切り者だ。公開処刑の上でシロディールにお前の頭を送るとしよう
やれるものならやってみろ!!
ガルマルが怒号と共にテュリウス将軍に斬りかかる。
テュリウス将軍を庇おうとするLuciusの左目に、ガルマルが振るった剣の切っ先が走り抜けて行った。
痛みに思わず呻き声を上げそうになるが、踏みとどまりガルマルを刎ね飛ばす。
かたやウルフリック・ストームクロークが踏み込むのをリッケ特使が食い止めていた。
盾を使い、ウルフリック・ストームクロークの剣をはじき返す。
リディアやDe Sylvaも応戦した。
ウルフリック・ストームクロークの息の根を止めたことを確認すると、テュリウス将軍は1つ吐息をついた。
その死体をじっと見つけた後、リッケ特使に首をシロディールへ送るよう指示する。
テュリウス将軍:リッケ、あとは頼んだぞ。
リッケ特使:わかりました。将軍、兵士達にねぎらいの言葉を
テュリウス将軍:そうだな。ああ、そうだ。ウィンドヘルムの街はフリーウィンターだかと言う奴に渡す
リッケ特使:ブランウルフ・フリーウィンター。部下をすでに送ってあるわ
テュリウス将軍:フリーウィンターを暫定の首長として任命する。帝国軍も暫くは残しておこう
リッケ特使に今後の指示を出し終えると、テュリウス将軍はLuciusに向かい合う。
左目に傷を負った姿を見て、痛々しそうな表情を一瞬見せたが、すぐにいつもの厳しい顔に戻った。
活躍への感謝の印として、テュリウス将軍の剣を賜った。
その姿を見守るリディアとDe Sylva。
宮殿の前で待つ兵士たちに演説するためにテュリウス将軍が宮殿を後にすると、すぐにリディアが駆け寄ってきた
リディア:従士様!!目が!!
Lucius:大丈夫だ。かすり傷だろう
リディア:かすり傷な訳ないじゃないですか!包帯と薬を・・・!
心配するリディアを押しのけ、テュリウス将軍を後を追った。
テュリウス将軍の演説を聞くために、兵士達が宮殿前に集まっていた。
ウルフリック・ストームクロークを倒したことを聞くと拍手喝采。帝国を讃える声が上がる。
戦乱の後処理は、ブランウルフ・フリーウィンターに任せること。
ストームクロークの残兵は容赦なく壊滅すること。
給与や報奨金を二倍出すと聞くと歓声が上がった。
「皇帝万歳!帝国の兵士達よ万歳!!!」
「「「うらぁあああああ!!!」」」
歓喜の声を上げる兵士たちを見ながら、ようやくSkyrimでの役目が一山超えたとLuciusは考えていた。
この手柄だけで、Alessandroに立ち向かうことができるのだろうか。
完膚なきまでに叩きのめすには。
そんなことを考えているLuciusの肩を叩くものがあった。
振り返ると、そこにはハドバルの姿が。
左目の負傷に気づき、止血の薬を手渡してくる。
ハドバル:名誉の負傷か
Lucius:・・・
ハドバル:ま、嬢ちゃんが気にしてるみたいだから、薬ぬっとけよ
Lucius:君もここにいたとは
ハドバル:ウィンドヘルムを落とす瞬間に立ち会えてよかった
Lucius:そうか
ハドバル:こっからアンタがてっぺん目指すってんなら、俺付き合うぜ?
笑いながらそう言うハドバルの目は、真剣そのものだ。
「君が高みを目指すのを手伝おう」
De Sylvaの声が耳にこだました。
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