胡散臭いYesmanとの取引を胸に、スワンクの元へと戻る。
「どうだった?」
『・・・チップはなかった。肌身離さず持ってやがるんだろうな。』
「なるほど。これからどうするつもりだ。」
スワンクの顔をじっと見つめながら、Yesmanから聞いた話を掻い摘んで聞かせた。
ベニーはMr.Houseのセキュリトロンを再プログラムして乗っ取るつもりらしい。
「・・・は?あいつは、狂ったのか??」
スワンクは呆れてものが言えないというように頭を振る。
『俺のものを取り戻す。結果的に、あいつを始末することになるかもしれねぇなぁ。』

ベニーの部屋にガードたちが近寄らないようにしてやる。
武器の所持も今だけ許そう。
そう言うと、スワンクはエレベータを指し示した。
改めて、ベニーの部屋へと向かう。
後ろに控えるベロニカが拳を握りしめた。

音を立てないように、そっと部屋へ近づく。
中からラジオが聞こえてきた。
さっき部屋を漁った時はラジオなんざついてなかったはずだ。
いるな、ベニーの野郎。
見ると、ベニーはカウンターで一人グラスを傾けている。
グラスの中身を煽る。
部屋に誰かが近づいてきたことに気づいたのか、ドアのほうへと視線を向けた。

「・・・?お、お前は・・・!?」
『グッドスプリングスの亡霊だ。』
「なんで中に入れた?スワンクの野郎か???」
Vesperが肩を竦めてみせると、ベニーは一緒に仕事ができると言い出した。
『とりあえず、俺のものを返せ。お前が盗んだ俺の荷物だ。』
「待て待て。まぁ待つんだ。こいつを使ってだな、Mr.HouseからStrip地区の支配を取り戻すんだよ。」
『・・・。』
ベニーは懸命にVesperに説明する。
共に仕事をすることがどれだけメリットになることかと。
お前だって一旗揚げたいと思うから、運び屋の仕事を受けたんだろう?
デカいことしたいと思っているんだろ?
女との会話が再び蘇る。
「このチップをVegasに運ぶ仕事よ。」
『それだけか?』
「そう、アンタには簡単でしょ?」
「こんなとこから抜け出して、Vegasでのし上がりましょ。一番高いホテルでVegasを見下ろすの、どう?」

「どうだ?俺と手を組むのは」
ベニーの言葉で我に返る。
そうだ、あの女はどうしたんだ。
『・・・プラチナチップのことはどこで知ったんだ。』
「え?チップのこと?」
急に話がプラチナチップのことになり、一瞬ベニーはきょとんとした顔をした。
それからにやりと笑い、とある人物から情報を入手してねともったいぶる。
Vesperが銃を頭に合わせたことに気づくと、慌てて真面目な顔をする。
「ある女が情報を売ってきたんだ。」
『・・・。で?』
「お前と共にプラチナチップは運ばれてきたよ。あとは、知っているな。」
『アンタに情報を売った女はどうした。』
ベニーの顔がより一層ニヤついた顔になる。
いい女だよな、あいつ。お前はリノからここまであいつと来たんだろ?
思い出したように、くくくと笑った。
そこで急に真顔になると、ボルダーシティで女がプラチナチップを盗もうとしたから殴り倒して通りががったシーザー・リージョンに売りつけたと話す。
「あの雌犬は最初からそのつもりだったんだ!!お前や俺をだましてやがったんだよ!!くそが!!性悪女め!!」

Vesper:うるせぇ、黙れ!!!
一発の銃声が響き渡ると、あっという間にベニーは静かになった。
あーあ、と後ろからベロニカが呟く。
『・・・んだよ。』
「いや、そいつが言ってた女って、Vesperが探してる人でしょ?もう少し話聞いたほうがよかったんじゃないの?」
『うるせぇな。リージョンに売り飛ばされたことはわかったからいいじゃねぇか。』
「ま、そうなんだけど。」
そんな話をしながらベニーのポケットを探る。
きらりと光る小さなチップ。
ようやく手元に戻ってきた。
そういえば、Yesmanがチップを手に入れたら戻ってこいとか言っていたな。
ベニーの死体をカウンターの裏側に隠し、Yesmanがいる部屋へと向かう。
戻ってきたVesperとベロニカを見て、Yesmanがまた会ったね!と挨拶した。
『チップを取り戻した。』
「やったね!それじゃそれを使ってベニーの考えた計画を進めるんだね!」

※Yesmanと対処が必要な部族の話などができる。
ぺらぺらぺらぺらとひっきりなしに話続けるYesmanに、思わず銃を突きつける。
『うるせぇ。黙って俺が戻るまで待ってろ。』
「ははは!わかったよ!でも僕聞かれたら話ちゃうから、やっぱり黙ってられないかも!」
13階から戻ってきたVesper達にスワンクが声をかける。
「幕は下りたのか?」
黙って頷くVesperを見て、スワンクがにやりとした。

「じゃあ、俺がボスってわけだ。鐘が鳴ったな。」
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