机の上の書類を手で払いのけ、ファラン・ブライゴが構えた銃を乱射する。
Wraithたちは傍の椅子やテーブルに身を隠すと、すぐさま反撃の構えをとった。
「生きて戻れると思うな!」
「野郎!」
警護達も銃を構え、足元に銃弾を撃ち込む。
Zephyrが近くの男の頭を撃ち抜き、Wraithの元へと滑り込んできた。
「殺っていいんだろ!?」
『・・・まったく・・・。』
Wraithがため息をつく。
クォンの放った銃弾がファラン・ブライゴの額を撃ち抜くと、あっという間に部下たちは戦意を失った。

床に転がるファラン・ブライゴを冷たく見つめるWraithにDelvinが声をかける。
「デルガドを連れ出して、とっととデイジー保安官んとこ戻ろう。」
『ああ、そうだな。』
1階に戻り、デルカドが囚われている裏口へと続く扉を進む。
急に現れたレンジャー部隊を胡散臭そうに見つめるファラン・ブライゴの部下たち。
クォンが出ていくように指示すると、悪態をつきながらも指示に従った。
「さてと。」

※Lockpick5が必要
Zephyrが手慣れた手つきでカギをこじ開ける。
かちりとハマった音がした。
独房の中には、疲れた顔をした男が一人立ち尽くしていた。
見る限り怪我などはなさそうだ。
「よぉ、デルカド。デイジー保安官に忘れられたんじゃないかと思ってたところだろ?」
クォンがウィンクして見せる。
知った顔が見えたことで、デルカドは心底ほっとしたようだ。
クォンの後ろに立つWraithたちに視線を投げかける。
「クォン!銃撃戦の音が聞こえてきたぞ。ところで・・・彼らは?もしかして総主教が呼んだレンジャー部隊か?」
頷きながら一行をそれぞれ紹介していく。
Wraithの手を力強く握りしめ、デルカドは自身を紹介する。
『怪我はないようですね。』
「ああ、やつらも保安官を傷つけるような真似はしないだろう・・・。とはいえ、これまでのことを考えると怪しいものだがな。」
妻には内緒にしてくれよと言った。
『どうしてこんなところに閉じ込められるようなことになったのですか?』
デルカドはバツが悪そうに頭を掻いた。
「元々、ファラン・ブライゴの野郎を注視してたんだ。ドーシー一家襲撃事件以降、奴の動きがますます怪しくてな。」
『なるほど。』
「潜入して、色々聞いて回っていたんだが、どうも何かを踏んでしまったようだ。奴らは俺を捕まえて、ここに引きずり込みドアに鍵をかけた。」
カジノを出て、保安官事務所へと向かう。
「なぁ。」
珍しくZephyrがWraithに声をかけてきた。
ちらりと視線を投げると、黙ったままWraithは頷く。
「アタシたちは、あのえらっそうな総主教を助けなきゃならないんだろ?」
『・・・そうだな。それがアリゾナを救うために必要なことだ。』
「カジノにいたクソヤロウとか、工場にいた親父とか、クソッたれなドーシー一家とかが言ってることを・・・。」
『Zephyr。』
Wraithの声音が冷たくなる。
『今ここでする話ではない。後でだ。』
頬を膨らませてZephyrがWraithの足を蹴飛ばした。
Thanderが慌ててZephyrの腕を掴みWraithから離す。
「こらこら。」
Zephyrは不服そうに鼻を鳴らすと、そっぽを向いた。
保安官事務所へ戻ると、警官たちが口々にファラン・ブライゴの末路を話しているのが聞こえてきた。
デイジー保安官は一行が無事に戻ってきたことを確認すると、笑いながら迎え入れた。

「彼らが帰ってきたぞ!リトルベガスでの凄まじい銃撃戦から戻ってきたんだ!レンジャーと保安官に盛大な拍手を!」
Wraithの肩を上機嫌に叩くと、よくやったと笑う。
『戻りました。』
「あのくだらないナイトクラブが閉鎖されたと聞いて嬉しいわ。」
『デルカドは無事です。戻っていますか?』
「ああ、さっき顔を出したよ。それにしてもブライゴをさらし台に立たせて、保安官に手を出したらどうなるかみんなに見せつけてやりたかったな。」
『・・・それは、失礼いたしました。』
「とはいえ、あのネズミが死んでくれたんだからな。満足だよ。」
デイジー保安官は満足そうに一人一人の顔を見つめる。
「あなた方はまさに私の理想とする法の番人だ。この辺りでは、誰が真の友であるかを決して忘れない。」
デルカドをレンジャー部隊の武器庫係として派遣しようと言う。
クォンも、それはいいと賛同する。
あいつは、仕事ができるやつだから、と。
君たちを裏切るようなことはない。少なくとも、ファラン・ブライゴの息がかかった奴らよりはずっと信頼できる。
『わかりました。お心遣い感謝いたします。』
「いや、私だけでなくデルカドだって君たちに恩義を感じているんだ。クォンの言う通り彼は優秀だ。気兼ねなく使ってやってくれ。」

「レンジャーズの皆さん、改めて感謝します。私の助けが必要な時はいつでも連絡してきてくれ。」
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