Skyrim : Ivarr ヘルゲン燃ゆ

リバーウッドトレーダーを出たときには、日が傾き始めていた。

ルーカン・ヴァレリウスに頼まれていた品物と引き換えに、薬と食料を手にしたIvarrは家路を急いだ。
暗くなる前にはヘルゲンにたどり着くだろう。
明日は久しぶりにホワイトランに仕事を探しに行こうか。

そんなことを考えながら歩いていると、遠くから何かの咆哮が聞こえたような気がした。
熊かと思い、腰の剣に手を伸ばす。
立ち止まり様子を伺うが、何も現れなかった。

気のせいか。

ヘルゲンが近づくにつれ、焦げくさい臭いが鼻につきだした。
煙が見える。

焼け落ちた家。
焦げた死体。

今日、帝国兵たちがやってきてストームクロークを、ウルフリック・ストームクロークを処刑すると言っていたのを思い出す。
まさか、ストームクロークどもに襲われたのか・・・?

そう思いながら、生きている人間がいないか探し回る。

帝国兵の死体、ストームクローク兵の死体。村人たちの死体。
弓や剣で戦った後には見えなかった。
なにか、凄まじい暴力が、彼らを襲ったのだ。

崩れた家や塔の中を探すが、あるのは死ばかり。



「あたしゃ見たんだよ!!ドラゴンだよ!!ドラゴンを見たんだ!!」

リバーウッドへと戻ってきたIvarrは、スヴェンの母親ヒルデが、息子に向かって叫んでいるのを耳にする。
スヴェンは全くと言っていいほど真剣に取り合っていない。

スヴェン:かぁさん、ぼけたのかい?ドラゴンなんているわけないだろ
ヒルデ:見たんだよ!あたしゃ、この目で見たんだよ!
Ivarr:なぁ、ドラゴンはどこから飛んできた?
スヴェン:あんた、かぁさんの戯言を信じるのかい?やめなよ
ヒルデ:あっちから来たよ!あれはヘルゲンの方だ!

あの惨状は、ドラゴンのせいなのか?
ヒルデに礼を言うと、他に情報がないか、宿屋へと向かう。



スリーピングジャイアントには、仕事を終えて一休みをしに来た村人たちで賑わっている。
Ivarrは主人に一泊部屋を借りたいと話しながら、辺りの様子を伺っていた。

主人であるオーグナーにエールと鹿肉のシチューを頼むと、開いているテーブルを探して座り込む。

ホッド:よぉ、オーグナー。
オーグナー:今日は来るの遅かったな。エールでいいか?
ホッド:いや、今日は家に戻る。食い物と酒を持ち帰りたいんだ
オーグナー:珍しいな。客でも来たか?
ホッド:客というか・・・、レイロフが

そこでホッドが声を落としてオーグナーと話し出した。
ひそひそと話す会話の中に、ヘルゲン、の単語が聞こえたような気がした。
思わず立ち上がりホッドへと近づく。

Ivarrに気づき、オーグナーが口を噤む。
ホッドは不審げな視線を投げかけるだけだった。

Ivarr:今・・・ヘルゲンと聞こえたんだが
ホッド:なんだ、あんた。関係ないだろう
Ivarr:・・・俺は・・・ヘルゲンで暮らしている・・・。いや、いた。

オーグナーが心配そうに2人を見守っている。
ホッドは深くため息をつくと、Ivarrを部屋の隅の方へを連れていく。

ヘルゲンはドラゴンに襲われた。
その場にいた帝国兵もストームクロークも、恐らく死んだろう。
自分の甥であるレイロフは、命からがら逃げだしてきたようだ。
レイロフと一緒に逃げ出すことができた男に、ホワイトランへの伝言を頼んだ。

レイロフと話せないかとホッドに頼み込んでみたが、首を横に振るだけだった。
ホワイトランへ遣いにやらせた男を追いかけたらいいだろう。

どんな人物なのか尋ねると、鋼鉄の鎧を着た、どこにでもいるような男だと言う。
最近はあまり見かけないが、古めかしい角のついた兜をかぶっているらしい。

直ぐに追いかけたいだろうが、あんた顔色が悪いぞ。
一晩休んでからホワイトランへ向かうといい。
そう言うと、ホッドは宿屋を後にした。



翌朝。
早いうちにスリーピングジャイアントを出て、ホワイトランへと続く道を走る。

途中、襲い掛かる狼に鬱憤を晴らすように、剣を叩きつけた。

ホワイトランが見えてきた。
男が見つかるといいが。
いなければ、衛兵や首長に聞いてみよう。

坂を下り、ホニングブリュー醸造所を通り過ぎると、衛兵たちが何やら慌ただしく走っていくのが見えた。
西の監視塔辺りから火の手を煙が立ち上っている。

まさか。
腰の剣を抜き、全速力で走った。

衛兵:矢を射かけろ!!!
イリレス:後ろに回って!!止めを刺すのよ!!
ドラゴン:やめろ!ドヴァーキン!!
????:ははははははは!!やめるわけないだろうがよぉおおおお!!!

男が、ドラゴンの脳天に剣を貫く。

力尽きたドラゴンから、光る何かが出てきて男の中へと吸い込まれていく。
この男、ドラゴンを倒した・・・?

勝利に沸き立つ衛兵たちを余所に、男はつまらなさ気にドラゴンの骨を蹴飛ばす。
衛兵の一人が、男をドラゴンボーンと呼んだ。

Ivarr:あんた・・・
???:ん?
Ivarr:ヘルゲンにいたという男か・・・?
???:ヘルゲン?ああ、あの小さい村のことか?
Ivarr:ああ・・・

男に詳しい話を聞こうとしているところへ、衛兵隊長のイリレスの声が飛んできた。
西の監視塔での出来事をバルグルーフ首長へ報告して。
死傷者の数は追って連絡するわ。

男は面倒くさそうな顔をしたが、Ivarrを見るとにやりと笑った。



あんた、俺の従者にならないか?



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