宿屋シルバーブラッドで食事をしながら、あたりの様子をうかがう。
クレップルとLusiusたちの会話を聞いていた住民たちは暫くすると思い思いに話をしだした。
リスベットが云々と管をまく男や傭兵と思しき男。
目の前の広場で発生した襲撃事件の話題を口にする者はいないようだ。
黙々と食事を終えると、3人は足早に宿屋を後にした。
De Sylvaが住民に声をかけ、ウォーレンズの場所を聞き出す。
あんなところに何の用が。
住民の表情から、そんな思いが読み取れるようだった。

De Sylva:あの扉の向こうがウォーレンズだそうだ
Lucius:いったいここに何がある
De Sylva:この場所、というよりも、ここに潜んでいる人物に用があるんだ
リディア:こんなところに潜んでいるのですか?
De Sylva:ここは貧しいものや犯罪者が寝床にしているゴミ溜のような場所らしい
Lucius:身を隠すにはちょうどいい、ということか
さ、いこう。とDe SylvaがLuciusの背を押す。
扉を押し開けると、まず臭気が鼻を突いた。
リディアが思わず手で鼻を覆う。
薄暗さに目が慣れてくると、ぼろぼろの服をきて地面に倒れこんだ女や膝を抱えて座り込む男が見えてくる。
入り口近くの壁にもたれかかっていた男が門番よろしく3人の前に立ちふさがる。

男はじろじろと3人を眺めると、足元に唾を吐き捨てた。
ガーベイ:なんだ、あんたら?
De Sylva:ここの住人か?
ガーベイ:だったら、なんだっていうんだ
Lucius:ここは・・・
ガーベイ:ここはウォーレンズだ。マルカルスの掃き溜めだよ。あんたらみたのが来るような場所じゃない
De Sylvaが人探しをしていることを伝えると、少しだけ面白がるような表情が浮かんだ。
地下に、ガーベイたちとも一切接触せずにひっそりと暮らしている人物がいるらしい。
あそこだよとガーベイが指さした先に、小さな扉があるのが見えた。
扉を開け、ほとんど暗闇とも思える中をはしごを使って降りていく。
足を踏み外さないようにお気をつけてと、リディアが声をかけてくる。
ようやく地面にたどり着くと、思わずほっとため息が出た。
暗がりの中に焚火の明かり。
その焚火をじっと見つめるアルゴニアンがいた。
あんたがSurgus of the Blackか、とDe Sylvaが声をかけると、アルゴニアンがゆっくり頭をこちらへ向けた。

LuciusからDe Sylva、そしてリディアへと視線を移すと、その名で呼ばれるのは久しぶりだと呟いた。
Surgus of the Black:それで、何の用なんだ
De Sylva:あんたに聞きたいことがあってな
Surgus of the Black:ほう?
De Sylva:上級王への・・・階段を昇り詰めたい
Surgus of the Black:お前が、か?
De Sylva:いや。俺ではない。
Surgus of the Blackは、De SylvaからLuciusへと視線を移す。
暫くの間、じっとLuciusを見つめていたが、いいだろうと頷く。
方法は3つ。
1つ目は、ウルフリックとエリシフを殺す。暗殺させてもいい。
50,000ゴールドを用意する
住民など20人から支持を得る
Luciusが口を開こうとしたのを押しとどめ、残り2つの方法を聞けという。
2つ目。
ウルフリックまたはエリシフと結婚する
50,000ゴールドを用意する
住民など20人から支持を得る
3つ目。
50,000ゴールドを用意する
住民など40人から支持を得る
リディアが心配そうにLuciusを見つめている。
Lucius:それのうち、どれかを満たせば上級王になれるということなのか?
Surgus of the Black:そうだ。ウルフリック・ストームクロークやエリシフがいなくなれば、誰かが代わりになるしかないだろう?
Lucius:・・・
De Sylva:どうする?ウルフリックは処刑したから、エリシフをどうするかだな
リディア:従士様・・・
Lucius:ソリチュードの首長、エリシフを殺すつもりはない
De Sylva:じゃあ、結婚か?
Lucius:結婚もしない
De Sylvaは肩を竦めて応える。

Luciusが睨みつけているのも意に介せず、Surgus of the Blackは手元のカップをぐいと煽った。
では、40人からお前が上級王にふさわしいとの承認を得て、50,000ゴールドを用意してから戻ってくるんだな。
頷くLuciusに、ひらひらと手を振ると、Surgus of the Blackは暗闇の中へと立ち去って行った。
地下から戻ると、3人は黙り込んだまま足早にウォーレンズを出る。
まばゆい光と新鮮な空気を胸いっぱいに吸い込み、ため息を一つ。
ウルフリック・ストームクロークはすでに処刑しているから問題にはならない。
エリシフは上級王ではないにしろ、夫の代理としてソリチュードの首長を務めている。
そういった人間を殺すのは、いくらSkyrimを手に入れるためとはいえ、Luciusはやろうとは思えなかった。
・・・Alessandroなら、やるかもしれんがな。
脳裏に、そんな言葉が過ったが、それでもやはり殺すのは得策とは思えない。
独り思いを巡らせるLuciusをDe Sylvaとリディアは何も言わずに見つめている。
De Sylva:結婚するのがよかったんじゃないか?
Lucius:・・・
De Sylva:まぁ、40人から承認を得ればエリシフ自ら退場するかもしれないがな
リディア:わ、私、従士様を支持します!
第一号ってわけだ、とDe Sylvaはにやりと笑った。

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