
早朝。
イーストマーチの野営地に向けて出発する。
De Sylva:そういえば、君は
リディア:私は、従士様の私兵です
De Sylva:私兵?
Lucius:ホワイトランのバルグルーフ首長がつけてくれた
De Sylva:まてまて、どういうことだ
Luciusは、ホワイトランでドラゴンを撃退したことやストームクロークの襲撃の話をした。
ドラゴンについては、De Sylvaも兵士たちが話すのを聞いたことがあると言う。
De Sylvaとリディアがストーククロークと帝国の戦いについて熱く語り合うのを聞きながら、Luciusは馬を走らせる。
ウィンドヘルムを越えた山の中腹に野営地が設けられていた。
リッケ特使が待つテントへと急ぎ向かう。
Luciusの後ろに控えるDe Sylvaの姿を見て、おやという顔をしたが、すぐにLuciusに向き直りリッケ特使は指示を出す。
目指すはアモル砦。
砦の近くで攻撃準備中の兵士たちと落ち合うように。
ここを落とせば次はウィンドヘルム。
終わったら野営地に報告に戻れ。
野営地からアモル砦へと向かう。
山肌を下り、街道へと出たところで馬が嘶きを上げた。
見れば、熊がこちらに突進してくるではないか。
馬を降りて剣を抜こうとした視界の端に、きらりと光るものが映った。
咄嗟に飛び退ると、暗殺者が姿を見せた。
熊を片付けたLuciusに休む隙を与えず、鋭い刃で迫る。
その刃を躱すと、Luciusは暗殺者に剣を振り下ろした。
異変に気付いたリディアとDe Sylvaが走り寄ってきた。
リディア:従士様!
De Sylva:Lucius、何があった
Lucius:・・・
リディア:また、暗殺者が現れたんですね
De Sylva:また?
Luciusは暗殺者の懐にあった紙切れを見つめている。
De Sylvaに紙切れを渡すと、Alessandroだと呟いた。
チディアとDe Sylvaが顔を見合わせる。
AlessandroはLuciusの兄だ。
リディアが怪訝そうな顔をした。
従士様のお兄様が、暗殺者を?
De Sylva:Luciusの兄の話は聞いたことがあるか?
リディア:いえ、お兄様がいるということは先日伺いましたが・・・
De Sylva:兄貴のAlessandroは、俺とそりが合わなかったと話しただろ?
リディア:はい
De Sylva:Alessandroは頭が良くて策略に長けていてな。Luciusを・・・
Lucius:ヘンリー
Luciusが厳しい口調でDe Sylvaの名を呼ぶ。
詳しい話は、自分の家のことになるからできないが、兄が命を狙っているのは事実だとリディアに説明する。
ストームクロークだけではなく、暗殺者からも従士様をお守りします。
そう言うリディアをDe Sylvaが感心したような表情で見つめた。
アモル砦から少し離れた場所で帝国兵士たちが攻撃の準備をしている。
Luciusが合流したと同時に、兵士長が鬨の声を上げて砦への攻撃を開始した。
Luciusたちも兵士たちの流れに乗り、アモル砦を目指す。
なだれ込む帝国兵を迎え撃つストームクローク兵。
塀の上から弓を射かける敵を切り伏せる。
De Sylvaは砦の中へ、リディアは中庭に溢れているストームクローク兵と戦っていた。
砦にいたストームクローク兵を全て片付けたことを確認して、兵士長は帝国の旗を掲げる。
兵士達が勝鬨の声を上げた。
アモル砦を無事落としたことをリッケ特使へ報告する。
リッケ特使が満足そうに頷く。
リッケ特使:よくやった
Lucius:はっ
リッケ特使:これでウィンドヘルムへの攻撃準備が整った。街を占領するぞ
Lucius:御意
リッケ特使:テュリウス将軍も合流する。ウィンドヘルムの門へ急ぐんだ
さあ、兵士達の元へ行け!
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