Fallout NewVegas ; High Times
オールドモルモンフォートへ戻る道すがら、ベニーに頭撃ち抜かれてグッドスプリングで目覚めたことやED-E・ブーンとの出会いの話をする。
「Lucia、少し荷物の整理をしてくるからジュリーと先に話をしていてくれないか。」
『OK、先生。またあとでね。』
自分のテントに戻って行くアルケイドを見送る。
さてと。
オールドモルモンフォートの責任者ジュリー・ファルカスに声をかける。
Julie Farkas
『こんにちは。』
「医療物資を届けに来たんなら、そこに置いてちょうだい。」
『あ、違うの。アルケイド先生と一緒に旅をすることになって、貴方にも挨拶をと思ったの。』
「へぇ!あのアルケイドが、外に出る気になったの!?」
ジュリーがまじまじとLuciaを眺める。
『それより、医療物資が足りないの?』
「物資も人材も何もかも足りないわね。持ってきてくれたら、安値で医療サービスをしてあげる。」
『わかった。見つけたら持ってくるね。あと・・・人材?』
ジュリーが深々とため息をつく。
「折角才能があるのに、ヤク中になっちゃった人たちがいてね。」
『ああ・・・。』
「彼らは・・・自分では悪習を断ち切れないのよ。」
Jacob HoffとBill Ronteの話を聞いている間に、アルケイドが戻ってきた。
2人を見つけ出すことをジュリーに約束して、オールドモルモンフォートを離れることにした。
『さてと。ヤクの売人を見つけないと。』
そうだなぁ・・・とアルケイドが暫し黙考。売人が屯している場所は、とぶつぶつ呟く。
Mick&Ralph近くで怪しい売人に声をかけられた。
ふと近くの廃墟を見ると、虚ろな目をして座り込んでいる一人の男性がいる。
もしかしてと思い声をかけてみると、Jacob Hoffだった。
2人を見るなりジェイコブは薬をくれよと哀願してくる。
『あなたジェイコブね。オールドモルモンフォートのジュリーが心配してたわよ。」
ジェイコブはジュリーの名前を聞くと、少しだけ表情が変わった。自分と会話をしようとしているということに気が付いたようだ。
「ジュリー?彼女はいいやつだが、余計なお世話だ。あのクスリさえあれば最高の気分になれる。」
『でも、ジェイコブ。顔色が悪い。』
アルケイドが冷ややかな口調で口を挟んできた。
「その薬を売ってくれる輩は、どいつなんだ?」
「Dixonだ。奴はなんだか怪しいが、俺には止められないんだ!前にやめてみた時、気が狂うかと思った。」
2人で顔を見合わせる。
「そいつと話をつけてこよう。」
Dixonは先ほど、ふたりに声をかけてきた怪しい男だった。こいつが・・・
『ビルとジェイコブについて何か知ってる?』
「あぁ?あのヤク中のことか?」
『彼らに薬を売るのを止めて欲しいんだけど。』
DixonはLuciaとアルケイドをじろじろと眺める。
「やめる気はねぇな。俺に何の得があるんだ?俺に利益があるなら考えてやってもいいが。」
バカにしたように鼻で嗤う。
キャップを幾ばくか握らせても良かったのだが、今後一切かかわりあって欲しくないので威圧的に出てみることにした。
慌てたDixonはビルとジェイコブには薬を売らないと約束した(守られるのかはわからないが)。
『・・・ここって、こういう売人が沢山いるの?』
「需要と供給の関係だな。欲しがるヤク中とそれを食い物にする売人。」
戻ってきた2人を見てジェイコブは薬を持ってきたかと強い口調で聞く。
『ジェイコブ、売人と話をつけてきたわ。もう薬はやめなきゃ』
「なんだって!?この震えをとめるためにFixerをよこせ。今すぐにだ!!」
アルケイドが、喚くジェイコブを落ち着かせる。
『・・・薬はダメ。あなたのことをジュリーが心配しているわ。立ち直るために力を借りたらいい。』
ジェイコブはのろのろと立ち上がった。アルケイドが手を貸してやる。
「OK。・・・俺だって、このままではダメだということはわかってる。」
「オールドモルモンフォートへ行って、アポカリプスの使徒の力を借りるといい。」
「わかったよ。俺が回復する間、やつらが手助けできるか見るとしよう。」
立ち去るジェイコブを、少し物悲しい気持ちで見送る。
『次はビルか。どこにいるかな。』
「あと人が屯しているのは・・・Atomic Wranglerの辺りか。」
Atomic Wrangler
「ここは・・・まぁジュリーに言わせると悪の巣窟だ。」
『へぇ?』
「ろくでなしが集まっているよ。ただヤク中は中に入れないだろうな。外の廃墟にいるかもしれん。」
まわりにある廃墟を覗いてみることにしよう。
顔色が悪く小刻みに震えている男を見つけた。どうやらBill Ronteのようだ。
廃墟の中に入ってきたLuciaとアルケイドを睨みつけると、足元に唾を吐きだした。
「なんのようだ。」
『ジュリーが心配してる。あなたが必要だって。』
「・・・ジュリーか。まだ俺のことを覚えていてくれるのか。」
「ちなみに売人のDixonとは話をつけてあるから安心しろ。」
Dixonの名前が出てきてビルは驚いた顔をしたが、しばらく逡巡した後ゆっくりと立ち上がった。
「わかった。オールドモルモンフォートに戻って休むとするよ。ありがとうな。」
『とりあえず・・・2人はオールドモルモンフォートに戻ったね。』
「俺たちも戻るとするか。」
『ね、せんせい。Freesideって、こういう人たちが沢山いるの?』
オールドモルモンフォートに戻る道中でLuciaがアルケイドに疑問をぶつけた。
「あそこにあるのがストリップ地区だ。高いタワーはラッキー38。カジノで金をばらまく客で溢れている。」
そういえばブーンも言っていた。煌びやかな場所だって。
「カジノで尻の毛まで毟り取られた観光客が、帰る金もなく泡のような夢を捨てることもできずにフリーサイドへ住み着く。」
吐き捨てるように説明をするその姿を見るに、どうやらアルケイドはストリップ地区が嫌いなようだ。
『せんせいはストリップ地区が嫌い?フリーサイドは?』
「ああいった金の臭いのする場所は嫌いだ。フリーサイドについてはノーコメントということにしてくれ」
『ふぅん。』
さて、ジュリーにジェイコブとビルの報告をすることにしよう。
『ジュリー!2人とも砦に戻ってきてると思うんだけど。』
「ああ、あなたね。知ってるわ。彼らを助けてくれてありがとう。」
にこにこと笑いながらジュリーはLuciaの手を握りしめた。
「これから、もし医療品が必要になったらここへ来るといいわ。少しはわけてあげられると思うの。」
「大丈夫なのか?ジュリー」
「アルケイド、心配しないで。あなたはこの子に力になってあげて。」
High Times : 完了