
Royalに計画の事を聞いてと言われたので、作業場へと戻ることにする。
声をかけるとRoyalはPearlから伝言があったよと頷いた。
「湖底のLadyについての計画を、あんたに話してもいいって」
『湖底のLady?なに、それ?』
Royalは立ち上がると、「むかしむかし・・・」と話をし出した。
思わずラウルと顔を見合わせる。
聞くところによると、大勢が死んだ戦争よりもずっと昔にミード湖に爆撃機が墜落したそうだ。
その爆撃機はほぼ無傷で湖に眠っている。
そいつを引揚げ、博物館にある爆撃機からスペアの部品を取り出し修理する・・・。
「湖底から・・・どうやって引き揚げるつもりだ?」
ラウルが尋ねると、Royalはそんな簡単なことを何故聞くんだと言わんばかりの表情をする。
爆撃機にバラストを設置して、離れた場所から起爆すれば浮き上がると説明するRoyalから収納状態のバラストと起爆装置を受け取る。
『でも、湖に沈んでいるんでしょう?そんなに長い間水の中に潜っていられないと思う。』
「ジャックが水中呼吸装置を開発したはずだ。彼に聞いてみてくれ。」
『わかった。』
ジャネットと楽しそうに話をしているJackに声をかける。
水中呼吸装置についてと聞くと、すぐに合点がいった顔をした。
ただ気密シールを作るための部品がいくつか不足していると残念そうに言う。
※スピーチチャレンジ Science 45
『トウモロコシの毛とゴムホース、取り外し可能な接着剤と使えば良い気密シールができるよ。』
「そうか!思いもつかなかったよ!ちょっと待っててくれ・・・。」
アイデアを聞いたJackはすぐさま、その場を離れた。
しばらく待っていると、マスクのようなものを手に戻ってきたJackから、新しいリブリーザーだと水中呼吸装置を手渡される。
これを使えば長い時間水中に潜っていられるのか。
Jackに礼を言い、その場を離れる。
Royalが地図に付けてくれた印を頼りにミード湖を目指す。
湖に着く頃には日が傾き始めていた。早く仕事を終わらせよう。
リブリーザーを装着して・・・
水中へと潜る。
爆撃機はどこかな・・・
あった!
バラストの設置。
左右の翼の下に設置する。
あとは、Royalから渡された起爆装置を使って水面に浮かばせるだけか。
水中から顔を出すと、すっかり暗くなっていた。
心配したED-Eが頭上でくるくる回っている。
岸辺へと泳いで戻り、起爆装置を湖に向けて発射すると・・・水しぶきを上げて爆撃機が水面に浮かび上がってきた。
成功したことをRoyalに伝えよう。
Luciaとラウルの帰りを今か今かと待ちわびていたRoyalに爆撃機を無事浮上させたことを伝えると、飛び上がらんばかりに喜んだ。
『これからどうするの?爆撃機をどうやって運ぶの?』
「ロボットを動かして、ここまで運ぶのさ。」
「ロボット?そんなことしたら目立つだろうよ。それでなくてもアンタたちは物騒だと思われているんだぞ。」
Royalがラウルを見てニヤリと笑う。
ベガスの郊外の空き地に、砲撃を行うんだと言う。
陽動だよと、心配そうな顔をしているLuciaに向かって説明するRoyal。
皆が砲撃に気を取られているうちに、爆撃機を分解してネリス空軍基地へと運び込む作戦のようだ。
これから忙しくなるぞと嬉しそうに笑いながら、Jackを捕まえてRoyalは作業場から出て行った。
Pearlの元へ戻ると、すでに爆撃機の引き揚げが成功したことを聞いているのかニコニコしながらLuciaとラウルを迎えてくれた。
『Royalの手伝いをしてきたわ。』
「聞いているわ。手伝いをしてくれてありがとう。」
「これでもう終わりか?」
「ええ、十分だわ。外の世界にも、こんなに信頼できる人物がわかって本当に嬉しいです。」
クエスト:Volare! 完了