Wasteland3 Welcome to Colorado(2)
ダムの頂上へと続く扉を押し開ける。
狂ったように大笑いしながら、ロケット弾を撃つ男と、その取り巻き達の姿が見えた。
「やぁ、ようこそ。アリゾナ野郎ども。俺はジャレト。」
薄ら笑いを浮かべながら、WraithとZephyrに向き直る。
こいつが・・・ボスなのか?
動き出そうとするZephyrを押し留め、Wraithは男を睨みつける。
「サイッコーだろ?真っ赤な色した大洪水だ。エラストスもいりゃよかったのにな!」
『・・・。エラストスとは何者だ。』
「俺の兄貴さ。こんな楽しいことに参加しないなんて本当に残念だよ。だが問題ない。後から来る。」
後ろに控えている手下どもも、にやにやと笑う。
「あんた達、こんなクソったれなことして、一体何様のつもり?」
今にも銃を手に走り出しそうなZephyr。
そんな彼女を舐め回す様に眺め、はねっかえりのじゃじゃ馬めと罵る。
「お前ら馬鹿だな。俺たちはコロラドを牛耳るドーシー一家だ。今のうちに好きなだけ鳴くといい。」
手にしたナイフをWraithに向け、誰も助けに来やしないと言い放った。
そのとき。
銃声と共に、ジャレトの頭が吹き飛んだ。
「・・・これで、もう、クソみたいな戯言を・・・聞かずに済む。」
血だらけのプラサド少佐がいた。
ドーシー一家の手下どもは一瞬何が起こったのかわからずに、呆然としている。
「ジャ、ジャレトがやられた!!!」
「ノーベンバー!一掃するぞ」
「Yes,Sir!」
※ここでもタンクを利用したりしながら敵を倒す。近寄り過ぎると、自身が炎に巻き込まれたりするので注意。
数ターン過ぎて奥の小屋からも敵が出現。一人はヘビーウェポン使い(ロケットランチャーなど)なので、優先して倒すとよい。
ドーシー一家を一掃し、急いでプラサド少佐の元へと向かう。
少佐の食いしばった歯の間から白い息が洩れる。
腹を押さえた指の間から血が溢れ出しているのが見えた。
こんな状態で、よく戦えたものだ。
『少佐、一体なにが・・・。』
「・・・私の・・・ことはいい。他に・・・生存者は、いたか?」
『ベル二等兵を見つけました。』
そうか。と安心したように目を瞑る。
ごそごそとナップザックを漁ると、プラサド少佐は一枚の紙切れを取り出した。
血まみれの手で触ったために、指令書も真っ赤に染まる。
「これを持って、コロラドスプリングスへ、行くんだ。ピーターソン空軍基地・・・だ。」
コロラドへ向かい、家長の手助けをすること。そして援助を受けること。
そこまで説明すると、プラサド少佐は大きな溜息をついた。
「・・・もうひとつ、ある。」
『何がですか?』
「ウッドソン将軍から、私にだけ、秘密の指令が伝えられているんだ・・・」
家長から手助けを求められたとき、アンジェラ・デス率いるチームが先発隊として送り込まれた。
しかし、彼女たちとの連絡が途絶えてしまったという。
「アンジェラ・デスって誰?」Zephyrが尋ねる。
プラサド少佐はZephyrに頭を向け、コーチスたちとの戦いで活躍したレンジャーだと語った。
「彼女を・・・彼女たちを、みつけて、くれ」
そう言って伸ばした手をWraithがしっかりと掴むと、最後の力を振り絞り握り返してきた。
「Glory to …Team Novemver…」
Wraithに全てを託して、プラサド少佐は逝ってしまった。
『・・・行くぞ。俺たちにアリゾナの命運がかかっている。』
「アタシはアリゾナなんてどうでもいいけど。でも。」
Zephyrの言葉にWraithが振り返る。
「サムと少佐の仇を討つ。それだけ。」
ふと、Wraithが微笑んだように見えたが、すぐにいつもの厳しい表情に戻る。
『まずは、コロラドスプリングスへ辿り着く必要がある。話はそれからだ。』
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