Fallout NewVegas ; G.I. Blues(3)

『暴力沙汰?』
「そうだ。・・・この話をする前に、少しだけ今のフリーサイドの状況を話してやろう。」

そう言うとKingはRexの頭を撫でた。
Rexは気持ちよさそうに目を閉じて、なされるがままだ。

「この辺りに昔からいた人たちはStripが建設されてから沢山の人々が流れ込んでくるのを嫌っていてね。」
『うん。』
「カジノで一攫千金を目指す輩、ドラッグ漬け、女でも男でもいいからとにかくヤりたいやつ、その辺でゲロまみれで転がってる奴ら・・・。」

少しの間Kingは黙り込み、視線を遠くに投げた。

「そんな奴らに次にやってきたのが、NCRだ。彼らは我々が不快に思っていることにイラついていてね。」
『どうして?』
「さあな。Vegasを守っているという自負があるからじゃないか。」
「それが、今のフリーサイドという訳か。まさかNCRがアンタの友人に暴力を振るったというわけじゃないだろうな?」

KingがLuciaとラウルを見据える。

Kingの友人は怪我をしてオールドモルモンフォートに担ぎ込まれたという。
そろそろ目を覚ます頃だろうから、話を聞いて来いと言い、またKingはRexの頭を撫でた。



「なあ、ボス?」
『うん?』

オールドモルモンフォート入り口手前でラウルがLuciaに声をかける。

「NCRって、リージョンと戦ってるんだよな?」
『・・・そうだね。あちこちで小競り合いしてるみたい。』
「それが、なんでこんなところにいるんだ?ギャンブルや女・酒なんかやってる場合じゃないだろうに。」
『じゃあ、今度ブーンさんに聞いてみようか。』
「ブーン?たまに出てくる名前だな。誰だい?ボスの恋人かなんかか?」

耳まで真っ赤になったLuciaはそれに答えず、オールドモルモンフォートの門を開けて中に入った。



近くにいたアポカリプスの使徒にKingの知り合いがいるテントの場所を聞く。

心配そうにベッドに倒れ伏す青年を見守っているRoy老人に声をかける。
『Kingに言われて来たの。一体なにがあったの?』
Kingの名前を聞くと、老人は堰を切ったように話し出した。

アトミックラングラーを出た後、道を誤ってしまい不法占拠地区に足を踏み入れた。そこで若い大男たちに酷い目にあわされた・・・と。
うーん、これだけじゃ証拠にならないな・・・。

Luciaが困ったような顔をしたのに気づいた老人は、後ろにいるWayneの方が詳しく知っていると思うと教えてくれた。

Wayneにも同じように覚えてることを訪ねたが、良い服を着ていた、とRoyと同じような正直役に立ちそうにない情報を話しただけだった。

がっかりした様子は見せないようにしようと思っていたが、思わずLuciaは肩を落としてしまった。
その姿を見て、申し訳ないと思ったWayneが一生懸命事件当日の事を思い出そうと目を閉じて考え込んでいる。

「あ!!」
『な、なに?何か思い出したの?』

「奴らは呼んでた名前・・・なんだったっけな。名前・・・」
『名前!?思い出しそう??』

うーん、とWayneは唸る。

「Lou・・・なんとか。Tが頭に付く何とかだったはず。Lou・・・Tenantだ!そうだ!」
するとWayneの記憶につられたのか、Royも一つ思い出したことがあった。
「今、Wayneが言った”Lou Tenant”だけれど、”Lieutenant(中尉)”だ。奴らは”Lieutenant”と言っていたんだよ。」

ラウルと顔を見合わせる。
RoyとWayneに礼を言い、オールドモルモンフォートを後にした。

「Lieutenant・・・中尉か・・・。これは軍隊の階級名だよなぁ。」
ラウルが呟く。
『ともかく・・・Kingさんに報告しなきゃね。』

ものまね学校へ戻り、RoyとWayneに聞いた話をKingに報告する。

「・・・兵隊の集団に襲われた可能性が高いということか。」
『2人の話から推察すると・・・そうなるわね。』
Kingが深々とため息をついた。

「NCRがVegasを乗っ取ろうとしているという噂があるのは俺も聞いたことがある。」
『ええ?』
「だが、あくまでも噂だ。それを鵜呑みにするほど俺も馬鹿じゃない。」
「じゃ、どうするんだい?」

「不法占拠地区へ行って、様子を探ってこい。その目で何が起こっているのか見てきて欲しい。」
Kingが割と冷静なことにLuciaは驚いた。激情に駆られて、NCRを殺してこいと言うかと思っていたのだ。
ラウルも同じように思ったらしい。

「あんた、冷静だな。」
Kingは皮肉な笑いを浮かべた。
「それは・・・誉め言葉と捉えていいのかな?不法占拠地区へ行く前に、オールドモルモンフォートのジュリー・ファルカスに話を聞くんだ。」
『?なんで?』
「けが人が出たりしたら、どこへ行く?ごたごたがあると、何かしら彼女の耳に届いているはずだ。」

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