Fallout NewVegas ; Nothin’ But A Hound Dog(3)

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「ボスは、ドクター・ヘンリーが言ってたギブソンばあさんとやらを知ってるのか?」
『うん。前にちょっとね・・・。用事済ませたら、ノバックに寄りたいな。』

ラウルがにやりとした。
「ボス。また、”ブーンさん”とやらかい?」
あっ、という顔をしてLuciaはラウルから顔を背けた。

『・・・いいじゃない。』
ラウルはLuciaの頭をぽんと叩く。
「すまんすまん。じじいはついつい若い娘をからかっちまうんだよ」

そんな話をしているうちに、ギブソンばあさんのスクラップヤードが見えてきた。

今日もギブソンばあさんは、犬たちに囲まれて過ごしている。

Luciaが近づいていくと、おやという表情をした。覚えているらしい。
『こんにちは。』
「おや、あんたかい。今日もジャンクを買いに来たの?」
『あ・・・今日はジャンクを買いに来たんじゃなくて・・・』

ギブソンばあさんはLuciaの後ろにいるレックスに気づいて、よしよしと声をかけてきた。

『実はJacob’s Townにいるドクター・ヘンリーに聞いて、ここにきたの。このこレックスの為に新しい脳が必要で。』
「脳?新しい脳?」

ギブソンばあさんはLuciaとラウルを代わるがわる見つめた。
そして、一頭の犬に視線を投げた。

「あなた、自分の言ってることの意味わかってる?」
Luciaは黙って頷く。
ギブソンばあさんは、先ほど見つめていた犬の名前を呼んだ。年老いた犬がゆっくりと近づいてくる。
700キャップ請求されたが、Luciaは黙って支払った。




レックスのために新しい脳を手に入れたので、すぐにでもJacob’s Townに戻るべきだったがLuciaはどうしてもノバックに寄りたかった。

Lucky38にもう行っているかもしれないが、もしかしたらいるかという淡い期待を胸にブーンの部屋のドアを叩いた。
「はい?」
だが中から返ってきた声はブーンの物ではなかった。
あ、部屋を間違った・・・?

ドアを開けて中を覗くと、レンジャー・アンディが怪訝そうな顔をして立っていた。
『ブーンさんの部屋と間違いました!ごめんなさい!』
「ああ、彼ならキャンプ・マッカランに行くと言って出かけたよ。」
『あ、もう出かけてたのか・・・。』

後ろで黙って様子を見ていたラウルが急に口を挟んできた。
「あんた・・・レンジャーだろ?なんでこんなところにいるんだ?」
レンジャー・アンディは少し眉を曇らせてラウルとLuciaを見つめる。
ぽつりぽつりと手足に怪我をした経緯を話してくれた。

昔、子供を保護しようとした際に子供からグレネードを渡されてしまった、と。
その子供はシーザー・リージョンの息がかかっていたんだ、と視線を落とす。

そのために手足が不自由にはなってしまったが、ブーンやマーニーと共に町の治安維持に一役買っているとレンジャー・アンディは言う。

レンジャー・アンディの話を聞きながら、ラウルが何とも言えない表情をしていることにLuciaは気づいた。
どうしたんだろう。
そういえば、Lucky38を出る時もJacob’s Townに行く途中も様子がなんか変だった。

レンジャー・アンディが気になることがあるんだ、と言い出した。
『どうしたの?』
「今でもレンジャーの真似事として無線で中継局にいる仲間と連絡を取り合ったりしているんだ」
「ほう?」
「だが・・・最近向こうからの返事がないんだよ。何かあったのではないかと少し心配でね。」

もしレンジャー・ステーション・チャーリーに行くことがあったら、どんな様子だったか教えて欲しい。

行くことがあったら確認してくるねと約束し、レンジャー・アンディの部屋を出た。



それではJacob’s Townに戻ることにしようかな・・・とLuciaが考えていると、後ろからラウルの真剣な問いかける声が聞こえてきた。

「なあ、ボス。ちょっといいか。」




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