Fallout4~Institutionalized(前編)
インスティチュートに・・・潜入したのか?
そういえば、ここにテレポートする直前スタージェスがホロテープでデータをダウンロードしてきて欲しいと叫んでいたな。
※ミニッツメン サブクエスト「Inside Job」
周りを見渡しても誰もいないようなので、コンピューターターミナルにホロテープを差し込みデータをダウンロード。
よしよし、これをスタージェスに渡せばいいな。
気を取り直して探索の続きだ。
奥の部屋に一歩足を踏み入れると・・・俺に向かって話しかける声が聞こえてきた。
《よくぞ、ここまでたどり着いたな。相当頭が切れるようだ。》
《私は「ファーザー」の名で知られている。インスティチュートは私の指導下にある。》
《あなたがここにいる理由はわかっている。2人で話し合いたい。エレベータに乗って欲しい。》
そういうと、目の前のエレベータのドアが開いた。
全部お見通しって訳か。
ここまで来たら行くしかない。俺は意を決して、エレベーターに乗り込んだ。
動いたのもわからないくらい滑らかに、エレベーターは下降を始めた。
地下に・・・こんな空間があるとは。
大きな居住区のようなものが目の前に広がっている。白衣のような衣服を着た人々が、動き回っている。
《・・・未来を形作るうえで、科学がどう役立てるかについて共通のビジョンができた》
声の主はインスティチュートが地上の人々の為に科学を役立てようとしている、と話し続ける。
更に、地上の人々に快く思われていないことも知っているようだ。
《我々にできることについて話がしたい・・・あらゆる人々のために》
最下層にたどり着いた。ドアが開いたので、そっと外に出てみる。
どこへ向かえばいいのか・・・。
《いつの日か、多分我々は達成したことを見せられるだろう。だが今は、地下に潜ったままでいなければならない。地上はあまりにも・・・不安定だから。》
部屋のドアを開けると・・・ガラス張りの部屋に閉じ込められている少年が見えた。
心臓の鼓動が早くなるのを感じる。
あの少年は・・・・
「・・・ショーン?」
恐る恐る声をかけてみる。
中の少年が、こちらを見上げる。ああ!ケロッグの記憶の中で見た少年だ!
「ショーン!ああ、神様!本当にお前なのか?」
だがショーンは怪訝そうな顔で俺を見上げるだけだ。
「ショーン、父さんだよ。迎えに来たんだよ!」
「どういうこと??ファーザー!!ファーザー!助けて!」
混乱して怯えた表情のショーンは誰かに助けを求めている。
その姿を見ていると、胸がぎゅっと締め付けられるようだ。
「ショーン・・・大丈夫だよ。父さんはここにいる」
だが、ショーンに俺の言葉は届かないようで、知らない人がここにいる!と更に叫ぶ。
「ショーン・・・S9-23。リコールコード・・・シーラス」
その言葉を聞いた途端、ショーンは電池が切れたようになり動かなくなった。
いったいどういうことだ!?
急に部屋に入ってきた、その人物を睨みつける。
「いったい何をした!」
「広い心で見て欲しい。あなたが感情的なのも、ここへの旅が困難に満ちたものであったのも承知している。」
「ショーンを返せ。本物のショーンを。今すぐに、だ。」
ファーザーと名乗るその男は、深々とため息をついた。
「話は・・・非常に複雑なのだ。」
「じゃあ、話を簡単にしてやろう。息子はどこにいる?」
「わかった、わかった。あのこを見つけるために必死だったんだな。」
一息置くとファーザーは言った。
「私が・・・貴方の息子だ。」