Fallout4 Sub libertate quietem(10)

Fallout4 Sub libertate quietem(10)

プレストンと話をすることで、俺の心の中のざわめきが落ち着いてきた。
独りでどうにかしようと足掻いていたけれど、プレストンやニック・・・俺は皆に助けられている。

「将軍。」
「なんだ?」
「俺も、人生に価値などないと思った時もあった。今はもうそんなことはない。アンタのおかげだ。」
「・・・そうか。そう言ってもらえると、嬉しいよ。」
「さてと。アンタの顔色も良くなったことだし先を急ぐとしよう。」



家を後にし、ケンブリッジ警察署の横を通り抜ける。
そういえば、ダンスたちはどうしているのだろうか。

そんなことを考えながら警察署を見つめていると、先の道を確認していたプレストンが手招きした。

身を低くし、指差す先にはフェラルグール。
レイダー達の死体が転がっているのが見えた。
「レイダー達がここまでやられるとは、相当な数のフェラルだったようだな。まぁ、奴らなんてどうでもいいが。」
珍しくプレストンが吐き捨てる様に呟いた。

銃声を聞きつけ、車の下や瓦礫の陰から、のそりのそりとフェラル達が姿を現す。


※Park「Mysterious Stranger」発動中

襲い掛かってくるフェラルグールたちをひとまず全て片付ける。

「ここからどこへ向かうんだ?」
「ケンブリッジから・・・レキシントンだ。」
「よし、じゃあ進もう。」

レキシントンへ向かう途中、レッドロケットのスタンドを見かけた。
そういえば、ドッグミートをニックに預けてきたけど、どうしているだろう。
そんな思いに耽る俺にプレストンが声をかけてきた。

Vault111を出て、初めて旅の仲間になったのがドッグミート。
ずっと一緒にいてくれて、連邦を彷徨う際にサンクチュアリに置いてきたが、俺の後を追いかけて探し出してくれた。
レッドロケットを見て、そんな思い出が胸を過ったことを話す。

プレストンは黙って耳を傾けながら、頷く。

「サンクチュアリに戻ったら、ニックの所へ迎えに行こう。」
「ああ。」
「・・・将軍、確認したいことがあるんだが。」
プレストンが少し気まずいような表情をして聞いてきた。

先を続けるように促す。

「その、C.T.I.から連れ出してきた、あの少年は。」
「ああ。あの子はショーンなんだ。」
「ショーンは、ファーザーだったと。」
「うん。俺をインスティテュートに誘い出すために、作り上げられた子、だな。」

プレストンが深い深い溜息をついた。
本当に、インスティテュートの奴らは、と呟く。

少し前にハンコックが訪ねてきた時にコズワースと何やら話し込んでいたらしい。
その後ショーンとコズワースが冒険に出たいと言い出して飛び出して行ったという。
ハンコックとコズワースという組み合わせがピンとこず、プレストンの説明を待つ。

「もしかすると、ハンコックは勘づいたのかもしれない。」
「あの子がシンス・・・だということをか?」
「サンクチュアリのような狭い場所だと、疑いをかけられたら、思いがけない結果を生む可能性もある。」
そうか。ハンコックは、あの子を救ってくれたのか。
あの子が幸せに暮らせる場所を見つけなくては。

そんな話をしているうちにレキシントン近くまで来ていた。



コルベガ自動車工場が遠くに見える。
ここはレイダーも巣食っているし、フェラル達もいる。
通り抜けるのは大変だっただろう、とプレストンに尋ねると眉根を寄せた。

レキシントンでフェラル達にまた襲われて犠牲者を出し、最終的にコンコードの博物館に逃げ込んだ。
博物館まで辿り着いた時には、クインシーを出た時の人数の半分以下になっていたらしい。

ふと、プレストンが何かを見つけたのか、視線で合図してきた。
ず、ず、と重たい何かを引きずる音と共に、銃を乱射する音が聞こえてくる。
用心しながら、音がする方へと近づく。

「あれは、なんだ?」
「スーパー・・・ミュータント?にしては、えらくデカイな。」
半壊した建物に住み着いたレイダーたちとスーパーミュータントと思しきデカ物がやりあっているのが見える。

ついでだ。どちらも倒してしまおう。
デカ物は折れた電柱のようなものを振り回してレイダーと戦っていた。
屋根の上にいるレイダーを撃ち落とし、体力が減ったデカ物をプレストンと共に片付ける。

さて、いよいよコンコードか。

コンコードに向かう途中にSuper Duper Marketがあった。
「ああ、ここは・・・。」
「マーケットか。食料とかあったんじゃないか?」
「・・・そう。そう考えて中に入ったんだよ。」
プレストンが苦虫を噛み潰したような顔をした。



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