Fallout1~Empathy for the Devil
自らを”Zax”と呼ばれる人工知能と自己紹介したデカイ機械を見つめる。
こいつは・・・なんだ?
Vesper「お前は・・・一体なんなんだ?研究と施設を管理しているって?」
Tycho「どんな研究をしていたんだ」
Ian「・・・え?」
Tycho「まてまて、整理させてくれ。」
Vesper「頭痛くなってきた。」
国が力を注いだ汎免疫性ウィルスプロジェクト。
ウィルス対策として考え出されたのが、国民のDNAを変異させて他のウィルスに感染しないようにすること。
ここでは、その強制変異ウィルス(FEV)が研究されていた。FEVは空気感染はせず、体内への直接注入かFEVに直接触れることによって感染する。FEVはその性質上、放射能の影響を受けない。
Vesper「・・・そんなものが、ここで研究されていたのか。」
Ian「途中にあった装置とかって」
Tycho「FEVだかっていうのを噴射したりしていたのかもな。」
Zaxの中には研究結果のログやパワーアーマー仕様書なんてものも残っていたので、Pip-Boyにダウンロードする。
後でゆっくり確認することにしよう。
電源コントロールはどうやらメインの発電機が壊れているので行えないらしい。
仕方がない、まずは発電機を直すことにしようか。
Vesper「今度は青いキーカードだ。」
青いキーカードを使えるエレベータにやってきたが、電力不足で動かない。
メイン発電機はこっちのエレベータではないということか。
Tycho「赤いキーカードで行けるエレベータは、3・4・6階となっていたな。」
Ian「じゃあ、青のキーカードで行けるのは5階?」
Vesper「そこに特別な何かがあるんだろう。6階に発電機があるのか?」
6階にある発電機をRepairのスキルで直す。電源スイッチを入れようとしたとき、Tychoが声をかけてきた。
Tycho「待て、Vesper」
Vesper「なんだよ。」
Tycho「ロボット達が目を覚ますんじゃないか?」
Ian「あー!上で死んでたB.O.S.が書き残してたな。」
Vesper「・・・Zaxでコントロールできるかもしれんな。一度戻ろう。」
ロボットを停止させ、メインの発電機を動かす。
これで青いキーカードに対応しているエレベータが動くようになった。
いかにも「実験室です」といった雰囲気の部屋にきた。
Ian「嫌な感じだな。」
Vesper「実験のログを見つけたぞ。」
Tycho「見たいような、見たくないような。」
溜息をつきながら実験のログに目を通す。
2人の顔が歪むのが見えた。
Tycho「体が大きくなる、攻撃性が高くなる、放射能の影響を受けない。」
Ian「人体実験しようとしてるぜ?」
Vesper「マリポーサ軍事基地へ移動・・・か。軍事基地・・・?」
軍事基地という単語が頭の片隅に引っかかった。なんだ?どこで聞いた?
Vesper「あ。」
Ian「どした?」
Vesper「ハロルド。」
Tycho「ん?HUBにいたミュータントになりかけのご老人か?」
Vesper「あいつ何て言ってた?古い軍事基地にミュータントが溢れてたって言ってたよな。」
Ian「そこがマリポーサだってか?・・・ミュータントって、もしかして」
Vesper「人体実験をやっちまったんじゃないか?」
3人で顔を見合わせる。
もうここに用はない。
B.O.S.の基地へと戻ることにしよう。