
正式にレイルロードの一員として認められた俺は、仲間に紹介するというデズデモーナの後について本部へと入っていった。
まさに地下組織といった構えだ。構成員もあまり多くないようだ。
デズデモーナが皆!こっちへ!と大きな声で呼び集める。
「エージェント・ブルズアイよ。彼を正式に組織に迎え入れたわ。各自で仕事に必要なことを教えてあげて。」
わかったわね?と返事を促すと、各々小さく頷いてOKと答える。
さて、皆に挨拶をしようか。
ドラムボーイ
彼は一番最初にデズデモーナに凄まれた時、武器を持って彼女の傍にいたな。
「よろしく」
「俺はドラムボーイ。仕事は情報の受け渡し、と言ったら恰好いいが実のところただの連絡係だ」
「それだって重要な仕事だろ?」
「掲示板に書いておきゃ済むような内容だけどな」
自重気味にドラムボーイが笑う。
グローリー
「やあ、ようこそレイルロードへ。」
「よろしく」
「ディーコンが言うには、キミはなかなか強いらしいね。今度一緒に仕事をしよう。」
「いいね。その時はよろしく。」
そういや、彼女も武器を持って威嚇してたな。この二人が前線で戦う要因なのか?
ああ、ドラムボーイは連絡係か・・・。
P.A.M.
なんだ?ロボットがいるぞ?
「今も、昔も、これからも、私が最も正確な予測分析マシン、P.A.M.です。」
「P.A.M.?予測分析マシン?」
「指定された連邦の地域のすべての住民の行動を、見積もってそれを提供します。未来を予想しています。」
「そんなことができるのか?」
「はい。ただ、グループが小さくなって時間枠が大きくなるほど、不正確になります。すべての予測は”人間”の要素に影響されます。」
「ふむ。」
レイルロードはこんなロボットまで保有しているのか。
どれ、後は誰かな・・・と周りを見渡すと、なんとも奇天烈な様子の人物が目に飛び込んできた。
何でも屋トム
彼は一目俺を見るなり、君のことはセンサー調査でスキャンさせてもらったよ、と騒ぎだした。
「センサー調査??」
「そうだ。調査の結果、インスティチュートは君を見張っていない。でもその調査は嘘だ。」
「????」
「インスティチュートは小さな顕微鏡でしか見えないようなロボットを食べ物の中に仕込んでいるんだ。そして報告させる。」
困惑する俺にDr.キャリントンが助け舟を出してくれた。
「トム。そんなものはどこにもいない。」
「わかってないな、キャリントン!インスティチュートが君の血の中にいるんだよ!」
「絶対に違うよ、トム。」
Dr.キャリントン
ムキになったトムは俺に向かって、血の中のインスティチュートを殺すことができると言い出した。
「え?どうやって?」
「この注射を打てば、血の中のナノマシンを全て殺すことができる。どうだい?打ってみるかい?」
「あ、ああ・・・。」
何故か話の流れで注射を打つことになってしまった。
※死なない程度にHP吹っ飛ばされます
素直にトムに注射を打たれたことに感動したのかディーコンが肩を叩いて「ありがとう」と言った。
いや、礼を言われても。
トムを見ると、これまた嬉しそうだ。悪気がないだけに、怒りにくい・・・。
とりあえず主要メンバーには挨拶できたようだ。
注射の後遺症でまだふらふらする。近くにあった椅子に座って一休みすることにした。ふう。