Fallout1~Over my dead body

Fallout1~Over my dead body

Vault15からShady Sandsへ戻ってくると、辺りはすっかり暗くなっていた。

Sethを見た時ラッドスコルピオンのことを思い出した。

今ならIanもいるし、なんとかなるんじゃないか?
Sethにラッドスコルピオンのことを聞くと、洞窟までの道を教えてくれた。

Seth「私は行けないが、道を教えることはできる。行ってくれるのか?」
Vesper「はい。道を教えてください。」
Seth「ああ、ありがとう。ラッドスコルピオンの毒には気を付けるんだぞ。」

Vesper「と、いうわけでラッドスコルピオン退治だ。」
Ian「俺に相談もなしに!」
Vesper「文句あるのか」
Ian「ないでーす。」

黙々と2人でラッドスコルピオンを退治する。全部で9匹。よし、これで村が襲われることもなくなるだろう。

Ian「おわったー!!帰ろうぜ!」
Vesper「・・・。」

さっき殺したラッドスコルピオンに近づくと、俺は尾っぽをぶちりと引き抜いた。勿論毒には気を付けて。
Ian「うわ!なに、それ持って帰るのか?」
Vesper「解毒薬が作れるんだとよ。」
Ian「お前ってさ、おっもしれーよな。」
Vesper「・・・んだよ。」
Ian「農家のおっちゃんに農業の事教えたり、サソリの尻尾ぶっこぬいたり。」
それの何が面白いのか俺にはわからないが、Ianが嬉しそうにしているので黙っていた。

Sethのところへ戻ると大喜びで俺たちを出迎えてくれた。
Seth「ああ、ありがとう!町中感謝の念でいっぱいだよ。」
Ian「いやいや。また何かあれば言ってくれていいぞ。」
Vesper「・・・おい。」

医者のRazloにサソリの尻尾を渡すと、試作の解毒薬をくれた。ありがたく頂く。
Ianがガードたちのたまり場で飯を食おうと言うので、一休みすることに。

JunkTownに行く前に、Shady Sandsの周りを少し散策しておきたいとIanに告げると二つ返事で同意してくれた。こいつの考えていることは、俺にはよくわからん。ちょっとうろちょろしたいと言うと、嬉しそうにしている。
Vesper「俺の事面白いとか言うが、おめぇも大概だと思うぞ。」
Ian「なにが?」

Shady Sandsの周りの砂漠や山道を歩いてみたが、特に何もなかったので大人しく戻るとするか・・・。

収穫もなく、やれやれ・・・と戻ってきた俺たちを見つけるとSethが走り寄ってきた。
青い顔をしている。どうしたんだ?

Seth「ああ、丁度よいところに!私の大・・・いやAradeshの娘Tandiがレイダーに攫われたんだ!」
Vesper「レイダー?それはどこにいるんですか??」
Seth「ここから南東に行ったところに、やつらのアジトがある。頼む、急いでくれ!」
Ian「どれ、いっちょレイダーどもを揉んでやるか」


カーンズ

テントがいくつも並んでいる。ここがレイダーたちのアジトか。
イアンに武器をしまうようにいうと、不満そうな顔をしやがった。
Ian「なんだよー。全部殺っちまうんじゃないのか?」
Vepser「数を考えろ。今回はTandiを無事に連れ帰るのが先だ。ここを全滅させるのは、次でもいい。」
Ian「ひゅー!かわいい顔して怖いこと言う!」
Vesper「うるせぇ」

どこやらこの建物にリーダーがいるらしい。

リーダーのところへ通される途中で、Tandiと同じようにどこからか攫われてきたと思しき女性たちがボロボロの姿で泣きじゃくっているのが見えた。Ianが舌打ちしたのが聞こえる。・・・Tandiを連れ戻したら、ここは潰してしまったほうがいいな。

Carl「なんだ、てめぇ。何の用だ。」
Vesper「どうも。例の娘を解放してもらいにきました。」
Carl「ああ?解放と引き換えにどうしてくれるつもりだってんだ?」
Vesper「こちらが脅威に成り得ることを理解していないようですね。どうやら痛い目にあいたいと見える。」
俺のその言葉を聞くと、Ianがばきばきと指の骨を鳴らした。

CarlはTandiと俺たちとを見比べ頭の中であれこれ計算した結果、大人しくTandiを戻すほうが得策だと考えたらしい。

Carl「もういい。そいつは連れて帰れ。ただし痛い目にあわされたくなかったら、二度と来るんじゃねぇ。」
Vesper「さて、それはどうでしょうね。ひとまず娘は連れて帰ります。」

Tandiが奥の部屋から飛び出してきた。流石に青い顔をしている。
Vesper「刺激的でしたか?」
Tandi「もう!意地悪なこと言ってないで、早くここを出ましょう!」
Ian「さすがのTandiでも、そうなるか。」

Ianと俺の間にTandiを歩かせて、カーンズのアジトを後にした。
途中で襲撃されるかと思ったが、追いかけてくる影はなかった。俺のはったりも功を奏したようだ。

Shady Sandsの外壁が見えてくると、Tandiが走り出した。
門番もSethもTandiの姿を見つけると、走り寄ってきた。
Seth「Tandi!!無事だったか!」
2人は暫くの間抱き合っていた。気づけばキスなんかもしている。

Vesper「あれ、そういうこと?」
Ian「そういうこと。」

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