Fallout4 Open Season(2)

Fallout4 Open Season(2)

チップが言っていた、ヌカワールドに電力を戻す話。
あれを今回の総仕上げとしよう。

電力が戻ったヌカワールドは、・・・。
俺の記憶の中にあるノーラが楽しそうにしていたヌカワールド。
あの光景が戻ってくるに違いない。

その先の事は、今は考えないでおく。


※Open Seasonを進めている場合、発電所に行くのは必須ではありません。

ギャラティックゾーンを横目に発電所へと続く道をひたすら進んで行く。

途中、急に天候が悪化してラッドストームにもろにぶち当たった。
「くそ、ついてないな。ドッグミート大丈夫か?」
くぅん?
俺の足に鼻面を押し当てると、ぴくりと耳をそばだてて前方を見つめて低く唸り出した。

のそり、とフェラルグールが動き出すのが見える。



小高い丘の上にある発電所にたどり着く頃には、ラッドストームは通り過ぎすっかり晴れていた。

「さてと。一気に片付けちまうか。」

中に足を踏み入れるとすぐにフェラルグールたちが襲い掛かってきた。
ドッグミートと2人で蹴散らし、様子を窺いながら階段を上がっていく。

階段が入り組んでいて、なかなか電源がある制御室へと辿り着かない。
少しイライラしてきたところに、発電所に住み着いているレイダーが俺たちに気づいて攻撃を仕掛けてくる。

「こんなところに迷い込むなんて運が悪いなぁ!!!」
「運が悪いのはお前だ。」



ようやく屋上にある制御室へと辿り着いた。
辺りはもう日が落ちて真っ暗だ。
ボタンを押して、電力を取り戻そう。

ドン、と爆発音がしたと思った途端、遠くに大きな何かが灯った。

赤や黄色の大きな花火が次々と夜空に花開くのが見える。
ぼんやりと花開く様を見つめていた。

ぺろりとドッグミードが俺の手を舐めた。
心配そうに見上げる頭を撫でてやる。

「そうだな、少し疲れたな。」
ドッグミートを抱え込み、その場に座り込む。
体の温かさを感じると急に疲れが押し寄せてきた。



わんわん!とドッグミートが吠える声で目が覚めた。
どうやら少し眠ってしまったようだ。

フィズトップ・グリルで最後の仕事を終えないとな。
なんとか泥のように重たい体を引き起こし、発電所を後にした。

外付けのエレベーターでフィズトップ・グリルの最上階へ向かう。
かちりと撃鉄を起こす音にゲイジが反応した。

「よぉ、ボス。”野暮用”ってやつは片付いたんだな。」
「・・・ああ。」
「で?総仕上げか?」
「・・・。」

深く溜息をついたゲイジの手が銃に伸びる前に、引き金をひいて幕を下ろした。
冷たくなっていく体を抱え上げ、目を閉じてやる。
床に落ちた愛銃と一緒に弔ってやろう。

その夜。
ヌカワールドに来てから一度も見ていなかった過去の夢を見た。
200年前の、大戦の夢。

あれは、俺だ。
戦地で戦う、俺だ。

「・・・久しぶりに会いに行くか。」



連邦に戻る前に、ヌカ・タウン・マーケットに立ち寄る。
マッケンジーが俺を見止めると駆け寄ってきた。

もう恐れる者はいないと言うのに、思わず辺りを見回し声を潜めて俺に声をかける。

本当にレイダー達をすべて片付けたのかと。
信じられないといった様子だ。

「ボス・・・。夢が叶うとは思ってもいなかったわ。」
「あんたや他のトレーダーたち全て、自由だ。もう奴隷などではない。」
「本当にありがとう。」

急に自由だと言われて戸惑いも隠せないようだ。
これからどうするかは皆で考えて行くという。

「ボス。いつでもヌカワールドは貴方を歓迎するわ。いつ戻ってきても。」


クエスト:Open Season 完了



「・・・レイダー達を全て片付けて、その足で連邦に戻ってきたって訳か。」
ダイヤモンドシティのホームベースで長々とヌカワールドでの出来事を語るのを聞き終えると、ニックがぽつりと呟いた。

気が付けばエリーに貰ったラム酒を一本空けていた。
最後の方はニックにグラスを取り上げられ、代わりに水を渡される始末。

「な、言ったろ?俺は、お人よしなんかじゃないんだ。」
「George、ガービーに会え。」
「・・・。あわせる顔なんてないよ。一時的とは言え、レイダーの仲間だったんだぞ。」

まじまじとニックが俺の顔を見る。
「プレストン・ガービーという男は、それだけで判断をするような奴じゃないだろう?」
「そう、だな。」
俺とニックの間で寛いでいたドッグミートもガービーの名前を聞くと嬉しそうに鼻を鳴らした。
なんだ、お前も会いたいのか?

「さぁ、George。深酒しすぎだ。俺がガービーに連絡を取っておくから、お前は眠るんだ。」

全てを話し終えた俺は、心の中にあった黒い塊が少しだけぼやけて行くのを感じながら、深い眠りに落ちて行った。



Fallout4、ヌカワールド編 完了
※Home Sweet Homeはプレイせずに終了いたします。
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