
こんな北の地で暮らしているセプティマス・シグナスとは、いったいどんな人物なんだろうか。
アルケイナエイムで読んだ著作から考えると、少々、いや、かなり変わった人物であるに違いないが。
洞窟の中では、ごぅんごぅんと何かが動いているような音がしている。
リディアがilexの肩を叩き、1人ウロウロと歩き回る人物を指さした。
あれが、セプティマス・シグナスか。
急に見知らぬ4人がやってきたことも気にかけていないのか、虚空を見つめて何かを呟いている。
ilex:あなた・・・セプティマス・シグナスでしょう?
リディア:急に押しかけて申し訳ありません。
マーキュリオ:あんたが星霜の書に詳しいと聞いてな。
セプティマス・シグナス:掘れよドゥーマー!はるけき彼方を。お前の失われた未知なるものを知り、私はお前の深淵ませ上る
エリク:???何言ってるんだ?
その後の会話もセプティマス・シグナスの言っている言葉の意味がわからず困惑する4人。
次第にイライラしてきたilexが手伝う気はあるのかと問い詰めると、セプティマス・シグナスは少し口の端を歪める。
ilexが欲しい物を与える代わりに、セプティマス・シグナスが欲しているものを持ってくるようにと言い出した。
交換条件という事か。
リディアと顔を見合わせ、溜息をつく。
自力であの本を読み解く気力は無いし、星霜の書に詳しい人物を他に探すのも難しい。
仕方がない、セプティマス・シグナスの要求を飲むとしよう。
ilex:背に腹は代えられないわ。で、何が欲しいわけ?
セプティマス・シグナス:ブラックリーチを知っているか?
マーキュリオ:ブラックリーチ?
セプティマス・シグナス:そうだ。ドゥーマーの街が眠っていた場所の上にある鋳造物。
リディア:そのブラックリーチとやらはどこに?
セプティマス・シグナス:アルフスタンド。穴の開いたところ、最初に侵入したときに、軽く突いて空いた穴
エリク:アルフスタンドって、どこ??
エリクの疑問に答えることなく、セプティマス・シグナスは次々と単語を並べて行く。
そして大切なものだと2つの品を手渡してきた。
立方体と球体。
これを、どうしろというのだ?
セプティマス・シグナスは、立方体を”辞典”と呼び、球体を”調律する”ためのものと説明した。
それだけで十分だろうと言わんばかりの表情だ。
手渡された立方体と球体を眺めていても、セプティマス・シグナスが言っていた意味が分かるわけでもない。
まずはアルフスタンドを探さなくては。
もしかすると、ウィンターホールド大学のウラッグが知っているかもしれない。
セプティマス・シグナスに出会えたことを報告するついでに聞いてみようか。
星霜の書について教えてくれたことに礼と言い、ウィンターホールド大学へと戻る。
ウラッグ・グロ・シューブ:おお、お前たちか。で、セプティマスには会えたのか?
ilex:うん、まぁ・・・
エリク:あの人、ちょっと変わってるね
ウラッグ・グロ・シューブ:だから言っただろう。星霜の書について学ぼうとすることを危険さを
マーキュリオ:ところで、アルフスタンドという場所を知っているか?
ウラッグ・グロ・シューブ:ドゥーマーの遺跡のような響きだな。どれ、ちょっと待て
そういうとウラッグ・グロ・シューブは大きな紙を広げて、あれこれ考えだした。
ilexが覗き込むと、それはSkyrimの地図のようだ。
色々な個所に印がついている。
ああ、ここだ。とウラッグ・グロ・シューブは指さした。
大学を南下して、少し西に進んだ場所にあるようだ。
リディアが慌てて自分の地図に印を付ける。
気を付けるんだぞというウラッグの声を背に、4人はアルケイナエイムの扉を閉めた。
地図を参考に雪山へやってきたが、入り口が見つからない。
見れば人気のないテントや小屋がある。
遺跡には自分たち以外にも誰かいるということか。
まさか同じように星霜の書が目的じゃないでしょうね・・・。
下に降りて行くための階段を見つけたエリクが3人を呼ぶ。
エリク:ここからアルフスタンドに行けそうだよ。
ilex:星霜の書を取ったら、すぐに戻るわよ。寒すぎる
マーキュリオ:恐らくだが・・・アルフスタンドから更にブラックリーチとやらに行く必要があるのではないか?
ilex:え?ブラックリーチ?
リディア:従士様・・・セプティマスの話覚えてます?
ilex:あの人の話は覚えられない