Skyrim-ilex 刻の傷跡へ
セプティマスだった跡を呆然と見つめるilexとエリク。
ilexは、部屋の真ん中に鎮座する「それ」に急激に惹きつけられた。
ふらふらと操られるように「それ」を手にする。
リディア:従士様・・・!?
マーキュリオ:様子がおかしいぞ
エリク:ilex!!ここを出ようよ!ねぇ!!
ilex:・・・
手にした本を焦点の合わない瞳で見つめている。
もぞ
もぞ
もぞ、と頭の中に何かが侵入してきたような、そんな感触を受けながら、ilexは本を読むのを止めることができない。
リディアが走り寄り、ilexの手から本を叩き落す。
頭の中の靄が少しづつ晴れてきたのか、ilexの瞳に生気が戻ってきた。
険しい顔をしたリディアを見つめ、部屋の入り口に視線を移す。
ゆらりゆらりと触手を揺らし、ハルメアス・モラが手招きをしているように見えた。
ハルメアス・モラ:我が勇者、こちらへ
ilex:さっきのは、なんなの
ハルメアス・モラ:あれは我が知識、オグマ・インフィニウム。Xaxresの時代の知識が含まれているのだ。我が僕よ
ilex:僕なんかじゃない
ハルメアス・モラ:知識を手にしてなお、そのようなことを。誘惑に打ち勝つことはできぬ
満足そうにガサガサと喉を鳴らして、ハルメアス・モラは姿を消した。
振り返ると、リディアたちが心配そうに佇んでいる。
こんなとこでハルメアス・モラに悩まされている場合じゃないわ。早くパーサーナックスの元に帰らなきゃ。
急いでセプティマスの洞窟から外へ出た。
外の空気を胸いっぱいに吸い込んで、少しだけ頭がはっきりしてきた。
あの本を手に取らずにはいられなかったのは、魅了されたから・・・?ハルメアス・モラが何かした??
難しい顔をするilexにリディアが声をかけてきた。
リディア:大丈夫ですか、従士様?
ilex:まぁね。まだちょっと気分悪いけど
エリク:さっき、ハルメアス・モラいたよね?
マーキュリオ:また何か言われたのか?
ilex:我が僕、とは言われたわね
パーサーナックスの元へと戻る道すがら、オグマ・インフィニウムのことやハルメアス・モラとの会話について話て聞かせた。
星霜の書を手にilexたちが戻ってきたのを見止めると、パーサーナックスは大きく翼を広げて伸びをした。
さぁ刻の傷跡へ、と促されるが、先ほどのハルメアス・モラとのやりとりを思い出し、星霜の書を開くことに躊躇してしまう。
運命はお前の味方だとパーサーナックスに勇気づけられ、リディアたちには何かあったら真っ先に駆け付けますと請け負ってもらい、いよいよilexは星霜の書を開く。
ここは・・・?
目の前でドラゴンとの戦いが繰り広げられている。
ハコン、ゴルムレイス、フェルディル。どこかで聞いたことがあるような名前だ。
ああ、そうか。ウィンドヘルムで嫌と言う程聞いた英雄の名前か。
アルドゥインに対抗する策について話している。
彼らが、スカイ・ヘブン聖堂で見た壁画に描かれていたシャウトを使ったのだろうか。
そんなことを考えていると、アルドゥインが姿を現した。
「Joor」「Zah」「Frul」!!!!!
アルドゥインにドラゴンレンドのシャウトが、まともにぶつかり、思いがけない力を浴びせられたアルドゥインが空から落ちてきた。
「何をした!?なんという言葉を作り出したのだ!?」
しかし、アルドゥインを空から落とすことはできたが、なかなか止めを刺すことができないようだ。
苦しい戦いが続いている。
ハコンが、星霜の書を使え!!とフェルディルに向かって叫ぶのが聞こえる。
星霜の書を使って、アルドゥインを・・・どこかに封じ込めたということなの?
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