Fallout NewVegas~GoodSprings

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ドック ミッチェルの診療所を出ると、目の前に広がるはモハビの片田舎。
人気もなく、乾いた風が吹き抜けて行くだけだ。

ああ、くそ。
俺はなんでこんなところにいるんだ?
ポケットの中でカサリと音を立てた紙を取り出して眺める。

「Mojave Express配達指示書(6/6)
フリーサイド経由でベガスのStrip地区北門に荷物を運ぶように。」

運び屋の仕事、を俺は受けていた。
だとしたら仕事は完了したのか?

思い出そうとした瞬間、男の顔が思い浮かんだ。
くそったれ。俺は、荷物を奪われたという事か。
頭がくらくらする。

砂埃の中を歩いていると、雑貨屋と酒場が並んでいるのが見えた。
プリムに行くにしろ、ベガスを目指すにしろ情報を手に入れる必要があるな。

雑貨屋の扉を開くと、薄暗い店の中に男が1人暇そうに店番をしているのが見えた。
Vesperが中に入っていくと眠そうな目をなんとか開いて、挨拶をする。

「よぉ、いらっしゃい。」
挨拶してから客が最近町で話題になっている、墓場から蘇った男と気が付いたらしい。
調子はどうだ、悪いが死んだと思ってた等と喋り出す。

『・・・俺を撃った奴はどこへ行った?』
「さぁなぁ。そういえば派手なジャケット着た奴とカーンズが一緒にやってきて、また立ち去ったって言ってたな。」
『カーンズ?』
「クソったれな連中さ。NCRに目を付けられているから、大抵は北西地区にいるんだがな。」
『そんな奴らと一緒にどこへ向かった?』
雑貨屋の店主チェットは肩を竦めた。

これ以上聞いても収穫はなさそうだ。
Vesperは礼を言うと、雑貨屋を後にした。

酒場プロスペクター・サルーン。
店の前で気持ちよさそうに船を漕いでいる老人に声をかける。
『じいさん、寝てるとこ起こしてすまんな。』
「あ、ああ。アンタは・・・そう、ドックのとこに担ぎ込まれたやつじゃな。」
『・・・有名人なわけだ。俺を撃った男について聞きたいんだが。』

寝ぼけ眼でVesperを見つめていた老人は、目をこすり髭を撫でる。
カーンズのやつらと、洒落たスーツを着た男がやってきたのを見た。
スーツの男が指揮をとって周りに指示を出していたように思える。
「それ以上のことは、わしは知らんな。」

思っていたよりも情報を得ることができず、思わず舌打ちするVesper。
みると老人は再び眠りに落ちていた。

そういえば。
ヴィクターというセキュリトロンが墓場から助け出してくれたと言っていたのを思い出す。
一応どんなやつか見ておくとするか。

「よお、相棒!すっかり元気になったようだな!」
カウボーイの顔が表示されたセキュリトロンがVesperを見止めると、声をかけてきた。

『・・・お前がヴィクター、か?』
「ああ、そうだ。目が覚めて良かったよ。ドックの腕は確かだな。」
『助けてくれたことは感謝している。俺を・・・撃った奴らのことなんだが、何か知っているか?』

ヴィクターは、人間だったら首を傾げたと表現するように、体を少し傾けた。
「すまないが、私にはあのゴロツキどものことはわからないな。町に人に聞いてみるといい。」

そうかと呟き、Vesperは改めてヴィクターに礼を言うと坂道を下って行く。

配達指示書を出したMojave Expressの支店があるプリムを目指したほうがよさそうだ。
もう来ることはないだろうと、グッドスプリングスを振り返る。

ふと、ヴィクターの言葉が頭を過る。
「あのゴロツキども」

違和感を感じた。なんだ。どういうことだ。
見知っている連中ということなのか?
他の住民はスーツの男に気を取られたのか、奴のことを中心に話をしていた。
だが、ヴィクターは。

『・・・考えすぎか。』

辺りが暗くなってきた。
まずは今日の寝床を探すとしよう。



※バグったのか、「Back in the Saddle」が終わっても、トルーディがサルーンに姿を現さなくて「Ghost Town Gunfight」が始まらず。色々コマンド試したのですが、うまくいかず。いっそのことと思い、先に進むことにしました。



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