Fallout NewVegas ;それぞれの思惑

Fallout NewVegas ;それぞれの思惑

外で待っているラウルやED-Eに、Lucky38のプレジデンシャル・スイートを使っていいとMr.Houseに言われたことを教えようと急いでエレベータで1Fへ。

こちらに背を向けるラウルに声をかけようとした時、男が1人歩いてくるのに気が付いた。

「君は偉大なるCaesarの目に留まった。光栄に思うんだな」
『あなた・・・誰?』

怪訝そうな顔をしているLuciaを男は鼻で嗤う。

「ニプトンで会っただろう」
ニプトン?
『まさか。』
「あそこの臆病者どもに支払いをさせたのは私だ。」
ニプトンを壊滅させたリージョン兵だ。何故こんなところに。

リージョン兵がこんな近くに、と思うと少し手が震えた。
ラウルがこちらに気づいたが、知り合いと話をしていると思ったのか再び背を向けてしまった。

Vulpes Incultaと名乗る男は、シーザーから与えられた名誉だと勲章を手渡してきた。
拒否する訳にもいかず、渋々と言った体で受け取るLucia。

受け取る為に差し出した手を、Vulpesがまじまじと見つめる。

「・・・」
『な、なに?』
「・・・いや、気のせいだろう。」

Caesarが会いたがっている。フォートへ来て、会見に同席するように。
フォートに行くには、コットンウッド・コーヴで船に乗れと言ってVulpesは背を向けて立ち去ろうとした。

だが、数歩歩くと立ち止まり・・・再びLuciaに向かって歩いてくる。
なんなのよと言う前に、右腕を掴まれた。



ラウルが振り返った時、男がLuciaの腕を掴んでいるのが見えた。
知り合いなんだろうと思っていたが、Luciaの顔が恐怖に引き攣っているのが見て取れる。

ED-Eと助け船を出そうと歩き出したとき、男がラウルの動きに気づいて、さっと腕を離しシーザーが待っているぞと言い残して立ち去って行った。


※派閥クエスト:Render Unto Caesar(リージョン)

「ボス、大丈夫かい?あいつは・・・誰だ?」
『だ、大丈夫・・・。なんかCaesarが会いたがってるんだって』
「Caesar!?リージョンの親玉じゃないか!」

Luciaが大きく溜息をついた。



そうそう。何の話をしにきたんだっけ。
ラウルにLucky38のプレジデンシャル・スイートを好きに使っていいとMr.Houseに言われたと伝えると驚いていた。

「ここを使っていいだって?」
『そうなの。すごく広いから、皆を呼んでこようかなって思ってるの。ラウル、中を見てていいよ。』
「なんか見返りを求めてられなかったか、ボス?」
うーん、と曖昧に笑う。
Luciaはアルケイドを呼んでくるねと言って、オールドモルモンフォートへと向かって行った。

オールドモルモンフォートでアルケイドに声をかけ、一緒にLucky38へ。

「久々だな、Lucia。元気だったか?」
『うん!先生はどうしてたの?』
「ああ、まぁ・・・いつも通りだよ。で、Lucky38だって?なんだってあんなとこに」

口ぶりからすると・・・どうもアルケイドはStrip地区のことをよく思っていないようだ。

ぽつぽつとBennyとの対決やMr.Houseとの会見の内容をアルケイドに説明する。
Caesarから招待を受けたことを話すとアルケイドの表情が強張った。

「・・・受けるのか?」
『まさか。リージョンに・・・近づく気はないよ。』
「そうか」

Lucky38に足を踏み入れようとしたとき、後ろから声をかけられた。
振り返ると・・・NCR兵のようだ。

Crocker大使からだと言って、手紙を渡された。
Luciaの返答を待たずに男は立ち去って行く。

アルケイドと2人で渡された手紙を見てみると、Crocker大使が会見を求めているといった内容だった。

「どうするんだ?」
『・・・わかんない。すぐには決められないや』
アルケイドが、元気出せよとLuciaの頭を優しく撫でた。



よし、次はキャスとブーンを迎えに行こう!

モハビ前哨基地へ行く。
相変わらずキャスはグラスを傾けていたが、以前よりは表情が明るいようだった。

『キャス!』
「Lucia、久しぶりね!元気にしてた?Bennyだかは見つかったの?」
ラウルと共にBennyからプラチナチップを取り戻した話、Mr.Houseの話、CaesarやNCRから会見を求められている話・・・。
ひとつひとつキャスは頷きながら聞いてくれる。

「そうかそうか。とりあえず、お疲れ様だったわね。」
Mr.Houseに会ったというと、生きてるの?彼に出会った人はいないと言われてるわよ!と驚いていた。

生きている、と言っていいのだろうか?モニター越しでしか会話をしていない。

「ま、とにかくLucky38ね。荷物片づけて向かうとするわ。あんたは、あいつにも声をかけに行くんでしょ?」
『あいつ?』
「ノバックにいる仏頂面のあいつよ。」
ブーンのことを指しているらしい。仏頂面と聞いて笑ってしまった。

ノバックに行くのも久しぶりだ。
夜遅くにたどり着いたので、ブーンはいつものところで見張りをしているだろう。

恐竜(Dino Biteギフトショップ)の階段を上がり、扉を開くとブーンが銃を片手に遠くを眺めているのが見えた。
『ブーンさん』
黙ってブーンが振り返る。
「・・・お前か。久しぶりだな。少し顔色が悪いぞ。」

ブーンとあれこれ話し込み、夜が更けて行った。




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